得も言われぬ寂しさを感じて

昔々あるところにおじいさんとおばあさんが暮らしておりました。

子供たちはそれぞれ就職が決まり、結婚相手も決まりそれぞれの生活が始まっています。もう子供たちは独立して生計を立てているのです。

昔両親が嫁ぎ先へ帰る娘を駅まで見送って、自宅へ帰るときは今夜の私のような気持だったに違いありません。

長い人生を齷齪と過ごし生きてきましたが今夜初めて、その当時の母親たちの気持ちを慮るほど「得も言われぬ寂しさ」を感じました。

子供が巣立っていくときの親の気持ちとはこのような事なのですね。あまり振り返ることもなく時は過ぎていきましたが、やっとそのことに気が付きました。

世間知らずの情けない、なんとも寂しい事です。何時までも子供の気分を持ち続けているのでしょうね。子も孫もできているというのに・・・・

高校の入学祝を渡すチャンスが無くて、やっと昨日夜に孫が来てくれました。

3人の孫たちに何かしてあげたいと考えていたのですが、やっと一人目の孫でそれが実りました。

ばぁばなりの拘りです。私がやりたかった拘りについて話して聞かせたら、「まだ大学生ではないし、親元から離れて一人自活しなければならないという事ではないからと」言われたのですが、こちらも「１年１年高齢化し、何時できなくなることもあるので、中学から高校へ上がるときが良いと思ったのよ」と説明しました。

じぃじには「この先何が起きるかわからない、いつ何が起きても孫たちに救いの手を伸ばして貰えるように、少しだけ試練を与えたいと思っていたの・・・」と話し納得してくれました。

そのような訳で、昨夜から今夜の食事まで、１孫の料理が並びました。今夕の食事はステーキでしたから、じぃじも思いのほか美味しかった様子で満更ではなさそうな表情でした。

本日の昼食は出かけてしまったのでお弁当になりました。１孫のシェフによる食事は合計３回でした。ばぁばが補助をしておりましたから普段と大きな変化はなかったのです。本当は時間に余裕があれば、献立を決めることから食材の買い出しまで、一人でやらせたかったのですが今回は無理でした。

このような考え方に至ったのは、親戚の叔母が具合が悪くなって、勤務を辞めて長男が郷里に戻りまして、見事に家事をこなしている様子を目のあたりにしたからです。

男性もいざとなったら素晴らしいものです。そうでなくてもこれからの男性は「家事は出来ません」等とふんぞり返って居たら連れ合いにもそっぽを向かれる時代になっています。ぜひ自活能力を身につけさせたかったのです。

時間が無くなってしまい、洗濯物は干したのですが、取り入れた洗濯物を綺麗に畳むことの指導には至らなかったことが少し気がかりです（笑）

これからもチャンスがある毎に、自立研修会はやっていくつもりです。

お天気に誘われて「さくらの山公園」へ行って来ました。まだ全く桜の花は見られませんでした。

ばぁばの家に行くと大変よ！・・・・来年も一人居ます、研修生が・・・・

研修生はもうじき180CMになろうという身長ですから、台所の流しは使いにくそうでした。