珍味・ホヤの干物

　　　　　　　　　　　　　　　　 　海鞘（ホヤ）

珍味・ホヤの干物　

　ホヤ貝の干物をいただいた。筆者は、貝類が大好物だ。鮨屋でも貝類と青味の魚を中心につまむことが多い。

　貝類の中でも、甲州「煮貝」（煮アワビ）と「ホヤ貝」がとりわけ大好きだ。しかし両者とも、なかなか手に入らない。

　　　　　←煮貝→　　　　

　ホヤ貝の味には、仙台で食べて初めて目覚めた。それまでは東京でしか食べたことがなく、臭くて不味いものだとばかり思っていた。
　仙台のホヤ貝の旨さは、産地を控えており極めて新鮮であることに尽きる。新鮮なホヤ貝は、剥きたてを食べたときに、プ～ンとパイナップルの味がする。活きていたホヤ貝の味は、堪えられないくらい美味である。

　東京では、新鮮なホヤ貝はなかなか入手できない。そんなことを常々嘆いていたら、先日、某大先輩が仙台土産だと言って、ホヤ貝の干物を下さった。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　生のホヤ貝は夏場のもので、いまの時期は手に入らないそうだ。　　　

　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　
　突然舞い込んだ僥倖に筆者は欣喜雀躍した。　　驚いたことに、食べると、あのパイナップルの匂いがするではないか！
　まさに“棚から牡丹餅”とは、このことだ。「ありがてえ、かっちけねえ～」と、見得を切り、六方を踏んだ次第だ。

　大先輩、ありがとうございます。　

０６．０３．２９

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