一昨日夕方のあいテレビの「NEWS キャッチあい」(愛媛ローカルのニュース番組)内で、愛媛FCの特集が放送されました。
「6位以内でもJ1無理? 愛媛FC昇格への課題」というものでした。
Jリーグでは今季からJ1昇格プレーオフが開始される予定で、J2で6位以内に入ればJ1昇格の可能性があります。
ただ、クラブライセンス制度も同じく今季から導入され、J1のライセンスを取得しなければ昇格はできません。
あいテレビの特集の内容は概ねこういうものです。
・現在J2で10位の愛媛FC。今季の目標はプレーオフ圏内の6位以内。
・しかし、J1のクラブライセンスが取得できなければプレーオフに出場できない。ライセンスの申請締め切りは6月末日。
・クラブライセンスの審査基準は、施設・財務等、主に5つの項目から構成されている。スタジアムに関してだけでも182もの検査項目がある。特に、J1基準ではスタジアムに15,000人以上を収容できる観客席が必須。愛媛県は国体に向けてニンジニアスタジアムの観客席改修工事を行っており、完了すれば20,000人以上を収容できる。人数的にJ1の基準は満たすが、完成するのが2016年とまだ時間がかかる。
・佐伯GMの話「申請の段階で(施設が)なければ駄目、というわけではない。将来的にこうなる、というのを、Jリーグや愛媛県と話しながら、6月末の申請締め切りまで交渉していこうという状況」
・更に、愛媛県総合運動公園の駐車場は臨時の広場を含めても2,200台分しか駐車スペースがなく、今季のJ1の平均観客動員数である16,000人に見合うものではない、とJリーグ側に指摘されている。
・今年1月、中村時広愛媛県知事は「松山市周辺でサッカー場建設の候補地を6か所ほど検討したものの適地はなかった」と発言している。
・今治のJR今治駅や市中心地から約3kmの地点に、J1基準を満たすサッカー専用スタジアムを建設する構想が持ち上がっている。
・菅良二今治市長の話「(中村知事からスタジアム建設の提案があったのは)昨年の夏でしたかね。突然だったので、私どもも、研究・検討はさせていただきましょうという事で持ち帰った。サッカーには捨てがたい魅力があると(市民も)お感じになっている。もちろん、愛媛県、今治市、松山市、愛媛FCで、様々な意見を集約しなければならない事がたくさんある」
・あるサポーターの意見「スタジアムの問題はそもそもJ昇格時の条件だったのに、問題を先送りして国体にからめて解決するのはおかしい。(愛媛FCの前進である)松山SCの時代からの歴史を見ても、本拠地は松山でやってきた。それを簡単に移すという事になるとうなずけないところはある」
・佐伯GMの話「現在のニンスタで改修工事の見通し、運営上の努力課程等をアピールしながら、Jリーグと粘り強く交渉をしていく」
・取材した高橋アナウンサーの見方「愛媛FCというクラブが地域でどうあるべきなのか、あるいは将来どうあって欲しいのか、ハード面の整備だけではなく、地域のスタンスを決めるための話し合いの場を持って、徹底的な話し合いをする事が重要ではないか」
愛媛FCに対する愛媛県民の関心が高いとは言えないのが現状なので、大多数の県民はJ1昇格は今のスタジアムでは無理なのだという事さえ知らないと思います。
今回こういった特集を組んでくれたあいテレビには心から感謝します。
愛媛FCの地域でのあり方を考えるべき、というのはおっしゃるとおりです。
一方で自治体にも、どうすれば愛媛FCという存在をうまく利用できるか、という方向性で考えていただきたいところです。