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カリフォルニア便り ーFROM OQ STUDIOー

~南カリフォルニアから~
陶芸家の器と料理、時々王様の日々

キーライム・パイ

2011年05月12日 | Food

旅先で出会う味の中には、生涯忘れる事の出来ないものが有ります。

絶品!信じられない美味しさ!これを食べる為だけに旅する価値のある味!

そういう思い出だけが素晴らしい訳ではないと私は常々思います。

このような食べものが有るなんて!これを好きな人が居るなんて!

私としては絶対、もう二度と食べたくないゾ!。。。。。

これは食文化の違いですね。己の味覚を恨んで食を憎まずです。

むしろこういう意味での衝撃の味の方が、後になれば思い出深かったりするものです。

それら全てを含めて、旅で出会う味は素晴らしいと思うのです。


その『忘れられぬ味』に出会うことが出来ました。幸い今回は前者。

キーライムパイです。

私はスウィーツ好きというわけでも無く、ましてやキーライムパイ通では有りませんが、

”もう私に食べ物を見せないで!”と叫びたくなる程のディナーのおもてなしを受けた後、

例えばこういうヤツとか。。。。。


このキーライムパイを食べさせずして帰すわけにはいかぬと、

問答無用で連れて行かれたバーでの出会いです。

日本でキーライムパイというのが一般的なのかどうかは知らないのですが、

見た目はどこにでもあるキーライムパイです。

グラハムクラッカーを砕いたものをバターで固めた台に、

キーライムのクリームとメレンゲが2層になっていて、

ミントの香りがスパイシーなバランスを取っています。


食べ物を見たくもなかったはずの私が、この大きなパイを平らげてしまいました。

本当に本当に、言葉にできない程バランスの良い仕上がりでした。

ヨーロッパ各国ののお家芸である芸術的なスウィーツとは異なりますが、

私にとっては、人生最高のスウィーツのひとつだと断言させて下さい。

このキーライムパイを思う時、私はすぐにでも飛行機に飛び乗りたくなる事でしょう。

旅先では強い好奇心と強靭な胃袋が最も頼りになるパートナーだと再認識いたしました。


ごちそうさま


 



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