松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆第4回目は、朝礼を取り上げた

2023-02-06 | 地方財政戦略
 第4回は、「開庁時間・勤務時間 朝礼は労働基準法違反?」とした。

 総論的な話が続いていたので、ややマニアックな小ネタにした。小ネタではあるが、問題の所在は、ややこしい。

 これまで窓口開庁時間(執務時間)と勤務時間は、同じというのが役所の常識だった。勤務時間が8時半からなら、窓口も8時半からである。しかし、最近、勤務時間は8時半からであるが、窓口は9時からという自治体が生まれ始めている。

 直接の要因は、朝礼など就業の準備である。勤務時間前に朝礼等が行われた場合、その分の賃金が払われていないとサービス残業になってしまう。これは働き方改革に反するし、労働基準法違反でもある。他方、もし残業代を払えば、今度は新たな追加支出となる。どうする自治体。

 私の市役所生活は、ほとんどが企画で過ごしたが、2年間、現場(水道局)の所長をやったことがある。そのいきさつは面白い。文章に書くといろいろなのでオブラートに包むが、その前の職場で部長のやり方とうまくいかず、部長曰く「松下の経歴はおかしい。企画ばかりである。これでは育たない」(この時は企画調査課長だった)ということで、水道局の現場に移動となった。

 この時の話は、とても面白い。まだまだ、パワハラという概念がない時代のことで、飲みながら、職員に話をすると、「え」と絶句する話の連続である。私は出世願望がなかったので、始末に悪い課長だったかもしれない。この話は本当に面白いが、今度、飲む機会があったら、話をしよう。

 異動先の水道局所で月1回の朝礼があった。朝礼というよりは訓示なので、私の苦手とするものである。100人以上の職員がいて、その前で話をした。2年間いたので、20回くらいは話したのだろうか(全然内容は覚えていない)。2年、所長をやって、次は水道局の企画の課長になって、朝礼はなくなったが、これが私の唯一の朝礼体験である。

 もうひとつ、この水道局の所長時代の難儀の一つは、職員の名前を覚えることだった、100人以上いて、とにかく最後の3人が、難しいのである。所長のところに、寄ってくるのは少なく、多くは敬遠するので、自然には覚えられない。4月にとる集合写真に、薄紙をかぶせて、名前を付けてもらって、それで覚えた。

 何百人も職員のいるまちの市長さんは、どうしているのだろう。今度、穂積さんにあったら、聞いてみよう。

 改めて振り返ると、公務員という仕事はいい。部長(市長だって)と意見が合わなくても(自分の意見を言っても)、悪いことをしなければ首になることはない。スジが通っていれば、仲間外れになることはない。面白い仕事ができて(どこでも面白い仕事はある)、給料がもらえ、退職金ももらえる。仕事を面白くやらないと損だと思う。
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