松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆はじめての条例づくり⑭・一人で不安

2020-03-14 | はじめての条例づくり
 自治体で条例づくりは、大抵は、係長と担当のペアになる。任された担当者の不安という質問である。

 多くの場合、係長も条例づくりは初めてである。担当者も初めてである。係長に丸投げされたら、担当者としては、たまったものではない。不安の極致に至る。条例の場合は、日限が決まっているので、なおさらである。メンタルをやられてしまうかもしれない。

 私が、初めて条例をつくったときは、多少、法律の勉強をしていたので、不安はなかった。むしろ、おもしろかったことを覚えている。私のようなケースは、あまり参考にならないだろう。

 某市の係長さんは、いきなり私のところに電話をかけてきた。これまで、私の研修を受けたわけでもないようだ。ともかく、困って、私のところに連絡してきた。どこで調べたのだろう。本を買って読んだと言っていた。

 私は、おもしろがって、いくらでも相談に乗る。授業もなくなったので、時間はある。私は、負担ばかりではない。WINもある。「え。そんなこと分からないの」と、職員が、分からないことに、じかに触れることができる。勉強になる。だから、このブログをかけることになる。

 そこから、一つの方法は、誰か、誰でもいいけれども、詳しそうな先生に連絡することである。たいていの先生は、おもしろがって、話を聞いてくれ、知恵も出してくれると思う。もし断られたら、変に付き合って、途中で投げ出されたら、まずいので、むしろ良かったと思えばよい。

 次に、係長は、職員に丸投げしないことである。一緒に、考え、悩むことである。

 役所内に、条例づくりのプロを育てるのも必要である。一般的には、法規担当がふさわしいだろう。忙しいと思うので、大変であるが、頼りになってあげてほしい。

 庁内で、法務委員会をつくる場合もあるが、その中で、気楽に相談に乗ってあげられる人を見つけるのもいいだろう。

 やはり、『手に取るように条例づくりが分かる』という本も書いた方がいいのかもしれない。
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