松下啓一 自治・政策・まちづくり

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★協働研修-パートナーシップから考える(袋井市)

2012-08-17 | 2.講演会・研修会
 協働には、コラボレーション(コプロダクト)とパートナーシップの二つの系譜がある。前者は、行動に軸足を置き、後者は関係性を基本に協働を考える。私は、パートナーシップから協働を論じるが、静岡県袋井市は、全国でも珍しく、パートナーシップから協働を組み立ってている自治体である。その袋井市において、パートナーシップから協働を考える研修会に参加した。
 コラボレーションから考えると、なぜ市民は協働しなければいけないのか、明確でない。なぜ役所と一緒に汗を流すのか、明確な説明は難しいだろう。ところが、パートナーシップで考えると、市民も公共主体であり、市民のこうした一面を伸ばす理由がよく分かる。分権、人口減少社会において、行政による税金によるまちづくりと、市民の経験、知識、行動力によるまちづくりを並行的に動かしていかないと、持続可能なまちができないからである。そんな基本的な話になった。
 そのためには、役所も変わらなければいけなくなる。人事課だって、変わらなければいけない。法制担当だって変わらなければいけない。国のやり方に準拠しているのではなく、自分たちで考えなければいけない。むろん長い長い伝統がるので、それを急に変えることは難しいが、意識して、少しずつ、変えていく努力が必要である。
 袋井市は、東海道五十三次のちょうど真ん中、品川からも京都からも27番目の宿場町である。当時も東海道は、交通量の多い幹線だったが、今日でも、交通の便は良い。新横浜から行くと、掛川まで行き、在来線に乗り換えて約10分である。こだまにうまく合わせることができると、三浦半島のわが家からも3時間以内である。高速道路も東名の袋井インターがあり、奥の方には、新東名のインターもある。
 この日は、朝9時20分からの研修会であるが、朝早く家をでて、8時半前には、袋井に着いた。出迎えに来たHさんが、私が東海道を歩いていたことを知っていて、「東海道どまん中茶屋」に案内してくれた。安藤広重の「袋井で茶屋の図」を模して建てられた茶屋で、袋井宿の東側の入口にある。
 袋井市の魅力は、遠州三山といわれるお寺である。どまん中茶屋で買った『東海道と袋井宿』によると、元禄期以降、寺社進行が盛んになり、袋井のお寺も盛んになったようだ。火防せ信仰の秋葉山詣、法多山の厄除け観音信仰、油山の目の薬師信心など、庶民の暮らしや思いがあらわれている。
 午後の部まで、だいぶ時間があったので、担当のSさんに法多山尊永寺に連れて行っていただいた。寺域の大きなお寺で、とりわけ国の重要文化財の山門と杉並木が続く参道は魅力的である。お寺にお参りして、厄除け団子を二人で半分ずつ食べた。紅葉もたくさんあり、秋の紅葉時期は、これまたきれいであろう。この日は、私が訪ねたのは法多山だけであるが、三山はそれぞれ、魅力が違うので、一日、ゆっくりと回るコースで、訪ねてみたらよいだろう。
 

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2 コメント

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ありがとうございました (S)
2012-08-18 15:28:12
たいへん解りやすい内容で参加者からも好評でした。引き続きご指導の程、よろしくお願いいたします。

当地には温泉宿泊施設がないのが残念ですが、お近くにご来訪の際はぜひご一報ください。

取り急ぎお礼まで。
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お世話になりました (マロン教授)
2012-08-18 16:50:36
 法多山の有料駐車場でおじさんが、いいよと言ってくれたのは、何か嬉しかったですね。額の問題ではなく、市役所への信頼のようなものを感じました。引き続き、市民のために奮闘してください。団子もお得感がありましたね。そのうち、温泉施設を探して連れ合いと訪ねます。
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