松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆「総合的・俯瞰的」

2020-10-20 | 1.研究活動
 菅さんについては、横浜にいたので、いろいろ体験もあるが、ここではやめておこう。
 今ブームは、総合的・俯瞰的である。

 まず、政策決定をする場合は、物事を総合的・俯瞰的に考えるのは、基本である。ついつい目に見えることで考えてしまうが、別の立場、時代の流れ、あるべき論等を考えながら、判断していくことが大事である。

 しかし、個別に人に不利益処分するときに、総合的・俯瞰的に判断しては、だめである。かつては、そんなことが行われてきたので、それを改めようと、行政手続法や条例で、手続きや説明責任を決めてきた。最近では、エビデンス・・・とも言われている。

 表現の自由では、最初に習うのが、漠然性故に無効の理論である。基準がはっきりしないと、疑心暗鬼になってしまって、もしかして「やばいか」と考えて、萎縮してしまうからである。

 特に、まずいのは、日本は、これからデジタル庁をつくり、政府が情報を管理・活用し、それによって、無駄を省き、迅速な処理ができるようにしようとしている。私も、日本がバージョンアップする一つの方向だと思う。

 ただ、それがうまくいく前提となるのが、政府への信頼である。信頼は、裏付けのある判断、きちんとした説明責任から始まる。総合的・俯瞰的に考えて、あなたに不利益を課しますと言われたら、誰も政府を信用しなくなる。

 つまり、次の時代に生き残れる日本を作ることを総合的・俯瞰的に考えたら、政府への信頼をトップに据えて、そこから、おろしていって、個々の政策を組み立てていくという行動になる。そうしたら、学術会議への対応も、もっと体系的な取り組みになって言ったように思う。

 政府や国会には、私なんかよりも、頭のいい人がいっぱいいるだろうから、私が考えるようなことは、だれでも考えることだと思う。それなのに・・・。正直、がっかりしている。
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