松下啓一 自治・政策・まちづくり

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★政策法務研修(藤沢市)

2013-08-07 | 2.講演会・研修会
 昨年に引き続いて、政策法務研修を担当した。
 今回は、入庁して、3年目、6年目といった年次の参加者で、3年、6年とは、まるで法事のようだ・・・ちょっとと思った。なかには2年目という職員もいたが、藤沢市では経験者採用をやっていて、いきなり主任級に位置付けられるとのことである。

 藤沢市は、神奈川県のなかでも人気のある自治体で、その分、試験が難しい。とてもわが松下ゼミでは、合格しないだろう。実際、受講者はみな真面目で、徳島公安条例を宿題にしたが、きちんとやってきた。宿題を出しても、「センセ-、やろうとは思ったんですけどー」という学生たちに慣れているので、少し驚いた。

 若い人が多かったので、仕事のやり方や行政職員のマインドのようなものを折に触れて話すことにした。あくまでも私の体験ではあるが、センスがいいので、おそらくエッセンスを体得するのも早いであろう。

 最近の政策法務研修では、法制執務の部分がやや多くなった。クイズのようで面白いからである。ただ、条例の順番付けなどでも、自治の本質や自治経営の未来を展望するところから話をするので、単に法制執務の技術を覚えるような研修にはなっていない。法制執務は、リーガルマインドとは直接関係ないが、できる限り関連付けて、演習を行うようにしている。

 今回面白かったのは、住民基本台帳法と熊本市閲覧制限条例の問題である。研修自体は順調に進んだので、勢い余って、熊本県の当時に対応の話をした。すると、あとから、「私、熊本県を退職して藤沢市に入ったんです」という職員がいて、少しあわてることになった。この辺りにいきさつは、詳しく書けないので、参加者以外には、何のことか分からないであろうが、ともかく面白かった。

 今年から担当のMさんも、中途採用とのことだった。きっとCAだったのだろうと思っていたら、聞くと大学事務職員だったとのこと。思い切って転職したが、給料は、いまだに当時に追いつかないそうだ。それでも、自治体職員は、いろいろな仕事もあり、社会性も高いので、転職してよかったのではないかと私は、言葉を連ねて自治体の良さを強調したが、自治体職員から大学教員に転職した私の話は、いま一つ説得力がなかったかもしれない。
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