松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆はじめての条例づくり9・他都市の条例のいいとこ取り・日談

2019-12-30 | はじめての条例づくり
 横浜市の総務に係長で移って、驚いたことが2つある。

 ひとつは、「進行表」である。会議の会長になると、事務局が進行表を作ってくれる。横浜市は、これを「進行表」という。

 今は思い出せないが、他の町では、それぞれ名前が違う。2,3の名前のバージョンがある。白岡市では、何か、仰々しい名前だった。それぞれの文化というか、ローカルルールである。

 進行表は、便利である。次の何をやるかが書いてあるので、いい忘れがない。中には、その会議の結論が書いてある進行表もある。これはたくさん書いたから、よく知っている。

 自分で書いていて言うのは何であるが、私が会長の会議には、結論はない。「意見も出尽くしたようなので、・・・」と書いてある。

 結論が決まった会議は、やらないということなのか、あるいは、どんな結論になるかよそくがつかないか、ともかく、白紙になっていて、実際、私も、その場の議論の深まりに合わせて、結論を出す。

 進行表と同時に驚いたのが、「他都市比較表」である。同じ、総務の先輩係長さんが作っていた。それまで、住民票の発行しかしていない私には、「こんな世界があるのか」と仰天した。

 ネットもない時代である。この比較表を作る作業の困難性は、今日の比ではない。他都市に聞くが、ネットがないので、FAXや電話で質問しながら、聞くスタイルになる。まず比較表の縦軸を作る作業から大変である。

 先輩係長さんは、人事畑にいた人で、さすが、自治体の中枢にいる人が違うと思ったものだった。

 そして、この膨大な作業は、あくまでも、考える際の参考なので、ほとんど日の目を見ない。その頃は、他の町は、どうだなんている野暮な質問をする上司も議員もいなかった。あくまでも自分のまちの現状を踏まえて、政策を考えていくからである。

 あらためて、気がついたが、いつから、他のまちのことを意識するようになったのだろう。
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