松下啓一 自治・政策・まちづくり

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★協働研修(マッセおおさか)

2018-11-09 | 2.講演会・研修会
 マッセおおさかにおける協働研修である。

 マッセおおさかは、正式名称は、大阪府市町村振興協会である。たしか、「がんばりまっせ」など、大阪弁の語尾を取って、マッセという愛称を使っていると思う。

 ここは大阪国際大学のときからのご縁で、数年前には、ドイツ研修の成果を本にまとめて、みんなで出版してこともある。ドイツのプラーヌンクスツェレなどを、現地のヒアリングなどを踏まえて、詳細に紹介したものである。

 私の協働論は、みんなで一緒に汗をかくという協働論ではない。今回も、なぜ協働がいわれるようになったのか、1990年代を境に、日本の社会構造が変わり、それに対応したパラダイムであることを紹介した。その意味で、協働は、私たちの生き残り戦略でもある。



 こうした構造的な話も大事であるが、話の合間の休み時間に、若い職員から相談を受けたのは、協働担当になり、心して市民の集まりに出かけ、仲良く一緒に話せるように心がけているが、まだまだぎこちなく、どうすれば、うまく輪に入れるかという、若い職員ならの悩みである。

 正直のところ、私は適切な答えを持たない。個々には、いくつかのテクニックを知っているが、体系的な答えを持たないというのが私の現状である。とりあえず、いくつかのテクニックを紹介したが、本当の答えは、それではないであろう。

 講義をしながら、考えてみたが、やはり大事なのは、なぜ協働なのかという理念を自信を持って言えることが、自分の自信になり、それが自然に態度に出ると思う。そこから、相手の思いに寄り添う気持ちが出てきて、自然に受け入れられるようになるのだと思う。

 普通に、同じ市民同士のような感じで、接するように心がけることも大事だと思う。相手を「市民さん」と考えると、お客さん的な対応になる。普通に話し、普通に笑うという気持ちで対すれば、市民団体のほうは、嫌な気持ちは持たず、むしろウエルカムになる。

 あとは場数だろう。畳の上の水練では、うまくいかない。トライ・エラーで、やりながら、自分のやり方を身につけていくのだと思う。「まちづくりに失敗はない」、言い換えれば、「まちづくりに成功パターン」はないので、「まあいいか」くらいの気持ちで、トライ・エラーでやってみてほしい。

 要するに人はさまざまなので、私のやり方は、私だからできるのであって、他の人のやり方は、他の人だからできるのだと思う。

 答えにならない話であるが、ともかく、若い人たちの、こうした真摯さは、聞いていて気持ちがよい。次は、もうちょっと、まとまった答えが出せるように、考えてみようと思う。

 初めて気が付いたが、大阪では、JPは、夕方も女性専用車両があった。しかも、中間の一番乗りやすい車両だった。知らずに並んでいたら、にこやかに、注意された。お上りさんと思われたのだろう。大阪のまちは、少々、雑然としているが、住みやすいまちだと思う。



 今回もマッセの皆さんにはお世話になった。
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