大沼法竜師に学ぶ

故大沼法竜師の御著書を拝読させていただく

魂のささやき

2008-05-09 12:25:28 | Weblog
3 疑い無き本願に

 疑い晴れよう晴れようと、思うたからとて晴れられるのではない。
妄念も息まず疑いも晴れぬから地獄一定の自覚が有るのじゃ。
自覚と体験とは同時であって堕ちる機と助ける法と一体なる事を
領解した時が、信の一念、時尅の極促、佛智満入の時節である。
其の時節の妙味は道理理屈では味えない境地である。
一度明信佛智と心が転換した後は疑いは微塵ばかりもない。
決定して堕ちる私にひょっと堕ちはせぬかの疑いが何で出よう。
願力の不思議で参る。絶対の悪が絶対の慈悲に救済されて行くに
何の躊躇が有ろう。
嗚呼幸福なる哉、是非知らず邪正もわかぬ此の法龍が、
疑いなき本願に救われたとは。
南無阿弥陀佛。阿弥陀佛法龍称念必得往生。
(『魂のささやき』p.11)