・Raga Puriya Dhanashri ・Raga Bhopali
これは、ここ数日聴いていたCD。
イルシャッド・カーンはほぼ初めて聴くシタール奏者で、まあKHANだからきっと有名どころの家系だろうと思っていたら、やはりイムラット・カーンの息子。と同時にヴィラヤットの甥、ということになるらしいです。
う~ん、さっきちょっとネットで動画を見てみたんだけど、やっぱり名家の坊ちゃん的オーラを放っていたように見えました(先入観かもしれないが)。でも、演奏はすごくマトモで、もちろんまだ個性なんかよく分からないけど、王道というか特に奇を衒ったりせずに普通に堂々と道の真ん中を歩いているという感じ。これも、名家の余裕でしょうか。
で、ラーガは45分の長尺のPuriya Dhanashriと、Bhopali。メインのPuriya Dhanashriは、上りでドとソを使わない上に♭や♯がたくさんついているラーガで、例えばシ→ラ♭→ファ♯→ミなんて来られると一瞬調性感を失ってしまうような幻惑的なラーガ。
そして、ガットの主題旋律がいい。こういう旋律は個人のものでもあると思うけど、ある程度は流派の持ち物というかネタで、譲り受けたり、あるいは親やおじさんの手持ちを参考に自分のを作ったりするんだろうか、なんて想像したりする。そして、こういう国際盤でやるラーガを選ぶにあたって、やっぱり自信のあるラーガを選んだりするんじゃないだろうか。
とまあ、かなり好きな演奏です。