On a bench ブログ

ようこそ、当ブログへ。ジローと申します。
 毎日毎日、たくさんのCDやLPを聴いて過ごしております。

聴いたCD レオン・トーマス:スピリッツ・ノウン・アンド・アンノウン

2010年12月31日 | ジャズ(フリー系)

 今日は「ヨーデル唱法」という、一度聴いたら忘れられないインパクトを持つジャズ・ヴォーカル、レオン・トーマスを聴いてみた。

 最近はスピリチュアル系のジャズをあまり聴いていないので、レオン・トーマスもホントに久しぶり。で、久しぶりに聴くとやっぱり面白い、というかちょっと笑ってしまう。でも、しばらくするとだんだん慣れてきて普通に聴いてしまう。ていうか、この人は別に普通に歌っても非常にうまいので、ヨーデルなしのトラックももちろん魅力があります。

 また、この盤はファラオ・サンダースなどの盤に参加しているとかいうのではなくて彼のリーダー・アルバムだから、彼の声をたっぷり聴けるという点でおすすめの盤です。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

プレリュード~《平均律クラヴィーア曲集》を巡るあるピアニストの心象~(エフゲニー・ザラフィアンツ)

2010年12月27日 | 古楽・バロック

 今日は、最近では個性の強いピアニストに属するエフゲニー・ザラフィアンツのCDを聴いてみた。

 曲はバッハの平均律だけど、今回の企画は日頃どちらかというと日陰に見られている「プレリュード」に光を当て、「第1集」「第2集」の同じ調の2曲のプレリュードを対にして演奏してみる、というもの。全部演奏するとつまり計24組ということになるのだが、今回選ばれたのは12組。つまり、半分というわけです。

 で、それをこの人のいつものようにかなり遅いテンポでロマンティックに演奏するのだが、まだ1,2度聴いただけだけど、予想していたよりはかなり面白く聴けたという感じ。

 それに、こういう新奇なことはただやってくれるだけでも有難いんだけど、聴き手にプレリュードについていろいろと考える契機を作ってくれるという意味でも価値があると思う。実際、平均律は昔から興味の対象だけど、プレリュードとフーガではむしろプレリュードのほうがはるかに謎だといつも感じている。

 フーガの場合はある程度構造に制約があるので「こういうものだ」と思いながら聴けるけど、プレリュードの場合は、目の前の1曲1曲は特に分かりにくくはないが、24もしくは48のプレリュードを全体としてどうまとめて捉えればいいのか、それぞれの曲はどこから来たのだろうかと考えると、ホントに脈絡がなさすぎるというか、ハタと困ってしまう。

 CDのリーフレットでザラフィアンツ自身もバッハの平均律のプレリュードは唯一無二で、他のどんな作品にも似ていないという旨のことを書いているが、言われてみると、たしかにそんな気もしてしまうほど。

 ・・・とまあ、今日はそんなことを考えながら聴いていた。で、もうひとつ余談なんだけど、こうして2曲続けてプレリュードを演奏した後で、オリジナルなフーガを後ろに続けてみたら面白いかも、とも考えた。たとえバッハの作ったプレリュードとフーガの結合が強固であるとしても、違う組み合わせを試みてみることで、また新たな発見があるかもしれないと思うのだが。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

聴いたCD フォーレ:レクイエム(クリュイタンス)

2010年12月25日 | クラシック

 ここ何ヶ月か、クリュイタンス指揮のフォーレの「レクイエム」を間歇的、というか時々思い出したように聴いている。

 この曲は20代の頃に出会った曲で、もちろんお気に入りの演奏でもあるわけだけど、フシギなことにしっかりと耳に入ってきて「美しい」と思うときと、なぜか全然集中できない時とでかなり差があって、それが今でも続いている感じ。で、今日はかなり良く聴けたという感じ。

 まあ、原因としては、こういう曲はやっぱり心に雑念が多いとダメなのかなあと考えるわけで、そういう意味では今夜は比較的落ち着いていたのかもしれません(笑)。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

聴いたCD 山本周五郎:裏の木戸はあいている(朗読:佐藤慶)

2010年12月18日 | 本・文学

 ここ何日か、山本周五郎の朗読CDを聴いている。

 以前、新潮社から「新潮カセット・ブック」というシリーズがたくさん出ていたけど、これは同じ音源をCD化したものだと思う。その頃実は、一度それにけっこうハマった時期があって、この山本周五郎もいくつも聴いたものだった。

 そんな中でも、これははっきりと憶えている短編。主人公の侍が、実はこの侍も別に裕福でも何でもないのだが、貧窮している者のために自分の屋敷の裏の木戸を入ったところに金が入った箱を置いておいてあげる。で、どうしても困った時には、そこから必要な分だけ持っていってよいし、そして返せる時に返してくれればよい、という設定。

 そんなことをして、持って行かれるばかりで返す人なんて誰もいないんじゃないかとつい思ってしまうのだが、この話の中では返してくる人もあるし、時には置いておいた以上の金が入っていたことがあるという。

 まあ、いくら設定が江戸時代とはいえ、ここに描かれる人々は善良すぎるし、どちらかというと御伽噺っぽくも思えてしまうのだが、しかしこの主人公の善意がとても尊いように思われ、以来ずっと好きな作品だった。で、今回こうして久しぶりに聴いても好きなままだと分かったので、それでちょっとうれしかったというわけです(笑)。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

聴いたCD kenny Wheeler:Angel Song

2010年12月13日 | ジャズ(管:Sax,trumpet 等)

今日はケニー・ホイーラーの「エンジェル・ソング」というCDを聴く。

 でもこれ、実は数年前に1度聴いてみて、つまらなくて放っておいたもの。それが今回たまたままた聴いてみると、こんどは突然開眼!(笑) う~ん、やはり音盤というのは1、2度聴いただけでは分からないものです。

 で、メンバーはケニーホイーラーのほかにデイヴ・ホランド(b)、ビル・フリーゼル(g)、リー・コニッツ(as)。基本的にはヨーロッパ的なECMのまったりとした透明感のなかにビル・フリーゼルとリー・コニッツが加わることで、これまで聴いたことがない独特の雰囲気が出来上がっているように感じます。そしてこれが、1度ハマるとなかなか抜け出せない魅力がある。

 これまではケニー・ホイーラー自体が食わず嫌いだったけど、これで多少は他の盤も手に取りやすくなるのかもしれない。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

聴いたCD Pandit Raghunath Seth:Mystic Flutes/Eternal Flute

2010年12月07日 | インド音楽
Mystic Flutes/Eternal Flu
 
Imports

 最近ちょこちょこ聴いている、インド音楽のCD。

 このPandit Raghunath Sethという人は、インドのバンブー・フルート(バンスリ。ここではBashiと書いてある。ベンガル州やバングラデシュではこう呼ぶのかも)の奏者で、インドでは多分有名だと思うけど、それほど録音は多くないようだし、今のところぼくが持っているのもこれだけ。

 で、これは過去に出していた「Mystic Flutes」と「Eternal Flute」という2枚のLPからいいところを取ってきたコンピ盤で、内容は民謡を中心とした短めの曲が8曲ほど。基本的に長めのラーガをちゃんとやってほしいと常々思っているぼくとしては、それで最初やや不満だったわけだけど、しかし聴いてみるとこれが暖かみがあって包容力がある感じの音色で非常に心地よいので、今ではかなりのお気に入りになってしまった。

 ちょっと調べてみると、この人はヨーロッパなどで他ジャンルとのコラボなどもよくやっていた様子で、実際この盤もオランダのニュー・エイジ系のレーベルだし、あまりオーソドックスなラーガ演奏にこだわらなかったみたい。しかしこの演奏を聴いてみると、今度はぜひそういったCDも聴いてみたいと思わされてしまった。

 それにしても、インドにはこうしてちゃんと録音がある人のほかにも、うまい人がごろごろいるようで、恐ろしいくらいです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

聴いたCD Andre Le Meut & Herve Riviere : Bombarde Et Orgue

2010年12月02日 | 民族音楽・ワールドミュージック・カントリー・純邦楽等

 今日はかなりディープな民族音楽を聴く。

 内容はタイトル通り、ボンバルドというフランスはブルターニュの民族楽器とオルガンのデュオというCD。で、そのボンバルドというのは、やや小型の縦笛でトランペットのように先が広くなっている、オーボエの親戚らしい楽器なのだが、いわゆるチャルメラをすごく鋭くしたような音が出て、正直聴き始めはかなりキツイかなと感じた。

 ところが、それがここで演奏される、モワッとした地方都市っぽいパイプ・オルガンの音と合わさると、なぜか断然魅力を帯びてくるところがはっきり言って謎(笑)。

 そもそも、オルガンというのはバロックの昔からトランペットとかオーボエとかの管楽器とのデュオ作品がけっこうあって、その組み合わせがぼくにはミス・マッチっぽく感じられて実は今まで敬遠してきているのだが、例えば生ハムとメロンみたいに意外と相性がいいのかもしれない。

 それにしても、ここで演奏されるブルターニュの音楽も独特の哀愁とシンプルな民謡っぽさがあいまって、なんだか聴いているうちに異界への郷愁(そんな言葉はないけど)に誘わてしまいそうな、例えて言えば、子どもの頃に読んだ暗くて恐いけど読むのをやめられない絵本のような、何ともフシギな魅力がある。

 民族音楽の迷宮をさまよう内に偶然めぐりあった、なにか魔法じみた音楽にも感じます。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする