
風土記:布禰保社
延喜式:―
雲陽誌:船尾三社明神(蛭児命・伊弉諾尊・伊弉冊尊)
様 式:大社造変態
御祭神:蛭児命・伊弉諾尊・伊弉冊尊命・鳥岩楠船命・市杵島姫命(合祀市杵島神社)


国屋町から南平台裾の旧道を西へ向かい、佐太川沿いの田園地帯が見えてなほ左手の山に沿って小道に入ると、参道入口にたどり着きます。境内は小山の杜の中ですが、辺りは住宅地になっており、車を止める場所に難儀いたしました。
参道の階段を上ると、木々や竹に囲まれた境内は二の壇にわかれ、女千木を揚げた立派な本殿を見ることができます。またその左手にはおそらく稲荷と思われる石祠の他、苔むした数社の祠を見ることができます。雲陽誌に記された縁起に依れば、伊弉諾尊・伊弉冊尊命の両神は、産みおとされた蛭児命が三年経ってなお脚たたざるにより、天鳥船に乗せてお流しになられたものが、この浜辺にたどり着き留まられたため、御船尾の社となったとあります。旧村史に依れば、蛭児命ともに、伊弉諾尊、伊弉冊尊命を合せ祀る三殿の社から三社明神と名付けられたが、洪水にて旧社地を失い、現在の所に一宇にて祀られるとのことです。
〈境内社〉



本殿左手に三社あり。木造の社は狐像を抱く故に稲荷に擬す。他二社は石祠。
御祭神:何れも不詳。稲荷に擬す社は、宇賀御魂神か。
〈所在地〉
島根県 松江市 浜佐田町 字角田
参拝日:平成23年11月21日