【ほにゃらかの本歌取り】
たち別れ武蔵野の地のすすき野の揺るると聞かば今帰り来む
紫に染みたる衣(きぬ)をさらさらと晒せるはずなき多摩川に立つ
忘れえぬ想ひが滲みだすやうに今もあふるる武蔵野のハケ
短歌:ほにゃらか
写真:ほにゃらか
【本歌】
たち別れ いなばの山の 峰に生(お)ふる まつとし聞かば 今帰り来む
「古今集」離別・三六五 中納言行平(在原行平)
【本歌の解釈】
お別れして因幡の国(鳥取県)へ去ったとしても、
その因幡の稲羽山の峰に生えている松ではないが、
その「まつ」という言葉のように、あなたが私を待っていると聞いたならば、
すぐに帰って来るつもりです。
「いなば」は、「往(い)なば」と「因幡(いなば)」との掛詞。
「まつ」は、「待つ」と「松」との掛詞。
第二句と第三句が「まつ」を導き出す序詞。
「まつとし」の「し」は強意の副助詞。
在原行平は、平城天皇の皇子阿保親王の子。在原業平の異母兄。
作者が、因幡国に地方官として赴任するのに際して、
都の人々と別れがたい思いを詠った歌である。
綺麗な流れですね。川かな?
これは、川というより「ハケ」の湧き水の小さな流れです。
ハケというのは、もともと川だったところが
浸食によって「崖」のような地形なっているところで、
今でも水が湧いていたりするのです(たぶん)。
多摩川の名残の「ハケ」は、立川だったか国分寺のあたりから、
調布とか狛江とか??もっと下流の方まで
たしか30Kmくらい続いているらしいです。
(ウロ覚えなので、よくわかりません)
この写真は、大きな公園の中なのですが、
ちょうど「ハケ」と思われる小さな流れがあるのですよ。
とりあえず、イメージ写真ということでご了承くださいませ(^^)v