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呆老冷水録-Don’t be silly Grand'pa

80すぎたら横と後ろだけ見て過ごそうか!

過疎村探訪(その1)

2005年11月06日 | 遠近旅録-国内/近郊
人口僅か200人あまり、日本一過疎の村として知られていた愛知県富山村が合併で閉村すると聞き、一体どんなところかと紅葉狩りを兼ねてドライブしてみました。(冷水でしたな~これが!)

時間が節約出来ると思って東名豊川ICから新城市経由で北上する道を選んだのが間違いの元。佐久間ダムに近づいたら途端に道が急に狭くなりダム湖西岸に沿った山道をくねくねと1時間あまりも走る羽目になりました。行けども行けども左は切り立った岩壁、右はダムに至る谷で鬱蒼と木が茂りダム湖も全く見えず、紅葉狩りどころではありません。昔クルマの免許を取るときクランクの練習をやらされたのを思い出しながら右、左、右、左と息つくヒマもなくハンドルを切り続けると本当にウンザリ。昼過ぎ頃何とか佐久間ダムまでたどりついたが予想に反し(というか甘カッタ!)食事休憩施設など全然ありません!
かつて戦後の日本の復興を支えたあの巨大ダムも今や火力や原子力発電に主役を奪われて昔日の面影はなく、薄汚れたコンクリートの塊と錆びたゲートを醜くさらしていたが、身につまされましたね~ジイサンは!
しかたなく再び当時のままの細く薄暗いトンネルが幾つも続くクランク状の山道に入り小一時間走ったが、たまに大型トラックが前からやってくるとトンネルの中でもいちいち退避場所にクルマを寄せてやり過ごしたりしつつ、やっとのことで谷から這い上がるように旧富山村(数日前に豊根村と合併)の役場前に1軒だけある喫茶店に到着してまたもやギャフン!小さな店は8人ほどで満席だったが午後1時を過ぎていたせいか食事は全部売りきれ。サンドイッチの類も?と女房が聞いたら「村にはパン屋がないから」と若い店主が気の毒そうに言うのです。
喫茶店の向かいが警察と役場、その後ろはもう写真のようなダム湖。県道より一段上がったところにに今風の家や堂々たる鉄筋の学校はあるものの、近くに人影は勿論田んぼさえ見当たらず、まさに日本一の「過疎村の現実」を身をもって理解出来ました。
愛知県の村なのに東名高速から北上するには静岡県経由のたった一本の険しい細道だけがアクセス路であるこの村は、やはり車社会になっても依然過疎の村たるべき立地条件なのでした。(2005年11月記)

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