呆老冷水録-Don’t be silly Grand'pa

80すぎたら横と後ろだけ見て過ごそうか!

ウイスキー嗜好(試行→思考);(その2)

2006年05月23日 | 暮らしの雑事
唐突ながらこの写真は英国空軍のキャンベラという偵察機でスコットランドの某所を撮影した航空写真だが、赤矢印でYOUR PLOTとしてある所はなんと「ワタシの土地」なんだそうデス!!
それにしても英国人というのは面白いことを考えつくもんですね~。
以下そのいきさつをご紹介しましょう。

量販酒店でスコッチを適当に買いアサッて飲み比べて居るうちに、とてもユニークなwhiskyに出会いました。
ご多聞に漏れずそのwhiskyにもまた他社製品以上にいろんな講釈がグタグタ書いてあるが、まぁ今まで飲んだ事がないほど個性的で強烈なピート臭の、それで居てけっこうクセになりそうな不思議な後味で、包装筒の中に入っていた小さなカードには、「愛飲者友の会」への加入を勧誘する文が書かれていました。

要旨(英語):
(1)会員登録してスコットランドの地主申請をしよう。
(一人あたり1平方フート!!←スコッチだからスコ~シというシャレでもなかろう)
(2)会社は地代替りに会員が毎年蒸留所に来た時には1杯飲ませる。
(3)自分の土地を訪れたい人にはコート、長靴、ヘッドギヤなど所要の服装を提供する。
その他種々特典あり、是非会員になって愛飲者同士の交流を・・・etcという調子。

そこで早速いつもの「冷や水」精神でそのサイトにアクセスし、所定の項目をインプットしたところ即座にOKの返信があり晴れて友の会会員になったが、追っかけPDFでモットモらしい認定証(certificate)が送られて来たので読んでみるとそこにもボトルのレッテルに劣らぬタワ事がグタグタ書いてあるのです。
曰く・・・
土地の相続は出来ぬ、勝手にピートを掘ったり羊を飼ってはダメ、蒸留所に来たら地代替わりに一杯飲ませ土地の地図も渡す、境界線を確認するメジャー、長靴、低空飛行するガチョウよけのヘッドギヤ、霧対策の厚手のコート、イタチにズボンを噛じられないためのくくり紐、カワウソ対策のタオル(ジャレ付かれると濡れる??)、風が強いので海に吹き飛ばされた時使う浮き輪等々は会員のカップボード(食器棚)に常備しておく 云々と至れり尽せりの歓迎らしいですヮ!
またHPの会員ページを開くとネットショップ、チャット、連絡事項、会員の投稿写真、蒸留所見学及び宿泊施設紹介等々の情報が盛り沢山・・・さらには自分の土地のご近所の地主は何処の誰なのか区画ごとに国旗と名前が出るページもあるし、前述の航空写真も見ることが出来るという凝りよう。
whiskyなどは英国でもそう爆発的に売れるものではなく限られた客層が細く長く買うもので、個性的な商品ゆえの生き残りの難しさもあるようだがその会社にはなかなかの知恵者が居たんですね~。単純なワタシなどすぐ乗せられ、一度行って見たくなるじゃナイデスカ!!またぞろその晩は壁に飾った認定証をニヤニヤ眺め、未だ見ぬ異国の荒漠たる土地と強風に思いをめぐらしつつ、くせの強いそのwhiskyをゆっくりと味わった(sipと言うらしい)のデシタ!

それにしてもRoyal Airforceも酒屋のキャンペーンに航空写真を提供するとはなかなか粋なことだが、軍にもそういう「遊び」をゆるす英国人は、やはり粋で精神的に成熟した国民なんですナ~。もし自衛隊がそんな事したら、無粋な日本のマスコミはどう反応しますかナ?
(2006年5月記)
(そのお酒!)

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