まっすぐ進め~

水泳コーチ岡本の日記
勝手な自論ご勘弁

久しぶりのチーム岡本エピソード4

2015-09-28 21:06:42 | 日記
徳千代太一
この選手は全く強くはなかった。当然全国どころか県内大会で終わった。
しかし、彼ほどチームメイトに愛された選手はいない。
ある日私の所属スクールに、彼は突然入会したいと現れた。当時中3だったと思うが、ベストタイムを聞くと、とんでもないけど練習についてこれるレベルではなかった。
私はこういうときは変な期待を持たせてはいけないと思うので、はっきりと無理というやり方を通してきたので、この時も即座に断った。しかし彼はしつこかった。
最後には壊れると脅しをかけても引き下がらない。
彼を引き受けると決めた決定的な瞬間は、彼が言った 今はついていけないかもしれませんが、必ずついていけるようになってみます‼︎ という言葉を受けたからだ。
しかし現実は甘くない。
そりゃ~~全国クラスがゴロゴロいるチームなので、全くついていけるはずがない。
しかし彼は諦めることなく挑戦してきた。
でもやっぱりついていけないまま高校3年生の県大会を迎える。
彼は何と1500を専門種目としていた。それは私の信念で、長距離は努力が一番報われるからということであったからである。
彼は頑張り続けたが、近畿大会にもいけないレベルのままその日となった。
私は彼の応援のためだけにスクールを抜けて行った。
その時の光景が今も忘れられない。
彼が泳いでいる時、我がチームの選手全員が、学校が違うのにもかかわらず、彼の学校の選手に混ざり応援をしていたのだ。
私は驚きと感動で涙がとまらず、泳いでいる彼が見えなくなってしまった。
彼の頑張りは厳しい我がチームの選手たちに認められた。
記録は残らないが、記憶には残る選手。
その後彼は大学卒業後アメリカに留学し、今は英会話を教えている。


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1 コメント

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Unknown (わろたw)
2021-01-10 12:23:44
俺 徳千代太一の高校の後輩w

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