いっけん、卵を散らしただけのお寿司。
ひっくり返すと・・・
その昔、備前岡山の藩主池田光政候は「食膳は一汁一菜」という、質素倹約を奨励しておりました。
贅沢を禁じられていた人々は、質素な物を食べざるを得なくなったそうです。
とはいうもののそう簡単に美味しいものを食べたいという気持ちを抑えることも難しいものです。
そこでなんとか役人に見つかることなく、美味しいものを食べる方法はないだろうか・・・と考え、編み出したのがこの一見玉子だけがのった返し寿司なのです。
ではどういった秘密があるかというと箱ごとひっくり返すとなんとも豪華な寿司が現れるのです。
当時の人々はこれに汁を添えて、体裁だけは一汁一菜として役人の目を逃れ美味しいものを食していたのだそうです。