9/30号 川崎協同病院事件の須田医師、医業停止2年
2011年09月30日
厚生労働省の医道審議会医師分科会が9月29日に開催され、医師・歯科医師、計80人が諮問され、51人の行政処分（医師32人、歯科医師19人）を答申、決定しました。そのほかは、「厳重注意」など。処分の発効は10月13日。
延命治療の中止で殺人罪に問われ、2009年12月の最高裁判決で有罪（懲役1年6カ月、執行猶予3年）が確定した、川崎協同病院の元呼吸器内科部長の須田セツ子氏が、今回、処分の対象に。須田氏は現在は開業していますが、医業停止2年となりました（『何のための裁判だったか、いまだ分からず- 須田セツ子・元川崎協同病院医師に聞く◆Vol.4』を参照）。
医師免許取り消しは2人。一人は、生活保護受給者の診療報酬をめぐる詐欺罪で、2010年9月の最高裁判決で懲役2年6カ月の実刑が確定した、医療法人雄山会山本病院の元理事長、山本文夫氏。もう一人は、準強制わいせつ罪で2010年10月の札幌高裁判決で実刑（懲役1年6カ月）となった越智忠氏。
医業停止3年の処分理由は、覚せい剤取締法違反、麻薬及び向精神薬取締法違反、強制わいせつ罪、診療報酬をめぐる詐欺罪など。
処分理由で最も多いのは、診療報酬の不正請求で10人。この傾向は最近の行政処分で変わっていません。また医療事故で業務上過失傷害罪に問われ、行政処分を受けたのは2人。略式命令で罰金50万円の医師は戒告、略式命令で罰金100万円の医師は医業停止6カ月。
【2011年9月29日の行政処分の内容】
人数 医師：32人、歯科医師：19人
処分期間
免許取消 ： 医師2人
医業停止3年 ： 医師3人、歯科医師2人
医業停止2年6カ月 ： 医師1人
医業停止2年 ： 医師5人、歯科医師2人
医業停止1年6カ月 ： 歯科医師1人
医業停止1年 ： 医師3人、歯科医師1人
医業停止8カ月 ： 医師1人
医業停止6カ月 ： 医師3人、歯科医師1人
医業停止4カ月 ： 医師3人
医業停止3カ月 ： 医師2人、歯科医師4人
医業停止2カ月 ： 歯科医師3人
医業停止1カ月 ： 医師4人、歯科医師3人
戒告 ： 医師5人、歯科医師2人
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