かつてほどの権威はありませんが、『 ウォール・ストリート・ジャーナル 』 という新聞があります。
日本では、WSJジャパンが、ニュースサイトにて配信。 紙媒体を有料にて購読も出来ますが、当たり前のように、いまはサイトのトピックスのみの読者が大半の様子。
私も、だいたい こちらでざっくり読む程度です。 すると、5月第2週の注目記事で、
“ Toyota Motor Sales, U.S.A., Inc. が、2011年のニューモデル「カローラ11」のCMに、初音ミクを起用 ” WSJ日本語版 2011/5/12 14:33
…ですって!
『 一カ月遅れのエイプリルフール!? 』 かと思いましたよ、本気で!
「わっつはぷ~ん!?」
記事原文を読むと、ターゲット層は young Asian Americans だからってことですが…。
ちょっと引くわ~…。
いや、初音ミクはスルーなんですが、鏡音レンは、まぁ… 好きなんです。
好きというか、以前にカストラート映画の記事を書いたくらいですので、あの人外な音声合成キャラには 興味があります。
それでも、たまに同人ジャンルで見ますが、買うほどではない。 ―― なぜって、「ぬこぬこレン」とでもいいますか、ガチンコすぎて ちょっと…!!
やっぱり、同人なら、ほのぼのストーリィが好きなので。
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「ヴァーチャル・アイドル」という分野では、合衆国のほうが進んでいるだろうとは、思います。
認知度、社会的な受容性も、あちらならば… という想いもあります。
けれど、5月3日付で配信されているCMを見る限り、どうも 「なにかが違うのでは」 という気がします。
“ ファンが、カメラやフラッシュをたいて待ち受ける。
そこに、初音ミクが、カローラで乗り付け、セレブよろしく車から レッドカーペットに降り立つ。
…で、 『ワールド・イズ・マイン』熱唱 (2010年 コンサート版? ネギ振ってますし。) ”
―― CMの流れとしては、ありきたりすぎて、つまらない…気がしませんでしょうか。
インパクトに欠けるというか。 いや、登場しているパーソナルは、えっらいインパクトがあります。 人外ですし。
日本人の、それも「ネタが分かる人」なら、CM見ても理解できるんでしょうけれど。
同様に、合衆国のヲタピープルなら、CMのユニークさが理解できるでしょう。
このCMやキャンペーンで、合衆国の人々に訴求力があるのか… と首をかしげてしまいます。
超限定で、超極少の人々に、的を絞り過ぎてはいまいか。
トヨタUSAは、カローラ11を、痛車として 売り出したいのでしょうか…。
もういっそ、初音ミクVer. のカローラを、トヨタが 秋葉ででも本格的に売り出せばいいんじゃないかな。
「初音ミクも乗る車だから」 ではなく、初音ミク限定の仕様をするとか。
エンジンかけたら、ミクの声で 「行っくよ~☆」 とか声がかかったりねぇ…。 ボディも、ミクペイントとかにしてたらいいと思いますよ…。
今夏7月、ロスでの ANIME EXPO 2011 にて、コンサートも決行されるということで、「初音ミク、ワールドワイドな存在に!」 とか持て囃されてますが… うん、ちょっと落ち着こうか。
カローラ11の売れ行きがどうなるかを見てからでないと。
合衆国がドン引く のか、ウケて好調に売れる のか、 まだ分かりませんから。
CMで笑ってもらえても、実際に 売れないと 「失敗だった」 ということになるのでしょうし。 話題を創るための、投資だっていうのならいいのですけれど。 ファンな人々にとっても、嬉しい結果に終わることを… 祈ります。
日本企業が、震災によってどの程度影響を受けたか、注目されています。 トヨタも連結で黒字ではありますが、震災の影響で1000億円減益だとか。
企業から、強いメッセージを発表することが求められますが… 力強いメッセージです。
まぁ、使った分くらいは売れるだろうと思いますけれど… どのあたりの数字を狙っているのか、そこが問題でしょうか。