IDCロボットコンテスト大学国際交流大会
昨日(2012年8月18日)、東京電機大学・東京千住キャンパス(東京都足立区)にて、
「IDCロボットコンテスト大学国際交流大会」が行われました。
近所の足立区で行われるという事で、ロボットの知識は皆無ではありますが、
すぐ観覧申し込みをし、すごく楽しみにして当日を迎えました。(喜)
ただ、ロボットコンテスト(ロボコン)と言うと、昔テレビで見た程度で、
昨今のロボットコンテストはどうなっているのか気になり、事前に調べてみました。
ロボコンとは。
ロボット同士を競わせる「ロボットコンテスト」の略称。
ある目的を達成するように製作されたロボットを使って行われる競技である。
参加するロボットは参加者が製作するのが基本であるが、
大会によっては市販品をそのまま、または改造する場合もある。
マイコンなどを用いた自立型ロボット以外にも、無線・有線による手動操作の競技も含まれる。
(ウィキペディアより)
ロボコンの略称を用いている大会は、NHK主催の高専ロボコンやNHK大学ロボコン、
ABU(アジア太平洋放送連合)主催のABUロボコン、
また、レスキューロボットコンテストにIDCロボットコンテストなどがあります。
(色々あるんですねぇ。)
今回私が見に行ったのは、IDCロボットコンテストで、こちらは今年23回目となる歴史ある国際ロボコン大会です。
世界各国の大学からロボット工学を学ぶ大学生が集まり、
混成チームを作って、10日間でロボットを設計・製作します。
今年は日本、アメリカ、フランス、ブラジル、中国、韓国、タイ、シンガポールの8か国56名の学生が参加しました。
大学対抗ではないところがポイント。
勝利をつかむには、言葉や文化の壁を乗り越えなければなりません。
何語でコミュニケーションしたのかな、と思ったらやはり「英語」。
英語が達者な人がリーダーシップをとっていたそうです。
コンテストに出場した学生さんは、きっと英語習得の必要性を肌で感じたことと思います。
何かを追究していこうとすると、無関係と思っていたことも必要になってくるものです。
若い時の吸収力は素晴らしいもの。
選り好みをせず、多くの事を学んで成長してほしいと思います。
そして、いつかはそれぞれの国で、あるいは国境を越えてロボット工学を支えるような人物になってほしいと思います。
(そういう意味で、このコンテストは勝敗以上の意義があるように思いました。)
(たくさんの人が訪れていました。写真右は東京電機大学の生徒さん。
こうしたパフォーマンスを行えるかどうか、チームの雰囲気作りには欠かせなかったことでしょう。)
さて、コンテストの方ですが、今年の競技テーマは「Haiku Master」。
松尾芭蕉「奥の細道」の旅のスタートが「千住」ということから、このテーマになったそうです。
(ということで学生さんは俳句を作っており、日本の文化にも触れる機会がありました。さぞ充実の10日間だっただろうなぁ。)
ゲームの概要は簡単に言うと、3×3マスの得点盤に球状や円筒のオブジェをロボットを使ってくっつけ得点し、
点数の高い方が勝ち、というものです。
(競技フィールド。この形状のフィールドをどう攻略するか、見どころの一つでもありました。)
(どの色のオブジェを使うか、どうやって得点盤にくっつけるか、この駆け引きに興奮しました。)
(運命の得点盤。オブジェがくっつくか、ハラハラしました。)
ロボットは共通キット(40種類の素材)と1000円以内の購入品で製作、50cm立方以内の大きさにしなければなりません。
金額や日数という制約、ルールや競技フィールド・オブジェの分析、得点法などの戦略、
ロボットの操縦、そしてチームワーク。
これらのものが、勝利のカギを握っており、ロボットや試合のやり方を見れば、
この競技がいかに奥が深く、面白いかが分かります。
(解説者の先生のお話もすごくためになりました。)
実際、非常に見応えがありました。
共通キットと1000円以内の購入品で、ロボットって作れるんですねぇ。
(ちなみに100円ショップは人気があったそうですよ。そりゃそうだよねぇ。笑)
学生さんのアイデアには本当、感心しました。
まずはグループ戦でトーナメントに出場するチームを選び、
そして、トーナメント戦で優勝を決めるという方式でしたが、
戦略によって、ロボットの役割が色々出てきて、動きが様々だったので、面白かったです。
上位チームのロボットは完成度も高く、素晴らしかったですが、
下位チームのロボットもよく考えられており、とても興味深かったです。
残念ながら、本番で実力を発揮できなかったチームもあったそうです。
解説者の先生曰く、「IDCには魔物が棲んでいる」のだそうです。
(実力を発揮できなかったチームは残念でしたね。)
会場内は時にどよめきが起こるなど、大いに盛り上がりました。
とても良い大会だったと思います。
学生さんの知恵と頑張りに触れることが出来て、私にとっても非常に印象深い夏となりました。
また機会があったら、見てみたいですねぇ。ロボコン。
(司会進行の方。巧みなリードで、間延びすることもなくコンテストは進行しました。
約2時間30分のコンテストでしたが、全く飽きることなく集中してみることができたのは、
この方たちのお陰でもあります。運営に携わった人達の動きがとにかく素晴らしかったです。)