ヌチドゥタカラ「命こそ宝」

ヌチドゥタカラとは、沖縄の言葉で「命こそ宝」の意味。脱原発と反戦。命こそ守らなければならないもの。一番大切なもの。

自主避難者の損害を認めない国

2019-10-03 06:54:01 | 日記
29日東海村で開催された、「JCO臨界事故を忘れない 原子力事故を繰り返させない第20回茨城集会」に参加してきました。

原発事故損害賠償群馬訴訟の原告代表の丹治杉江さんの講演はかなり衝撃的でした。
群馬訴訟は民事裁判として画期的な判決を2017年3月17日に出しており、原発事故における電力会社と国の両方の責任を明確に認めてさせています。
しかし原告への賠償額は極めて微々たるもので、丹治さんに認められた補償額はたった18万円。裁判費用にさえ満たないものでした。それを不当として控訴審が戦われています。

この東京高裁、原発事故損害賠償群馬裁判控訴審で、9月17日事故加害者の国が主張した第8準備書面にたいし、怒りが収まらないと丹治さんは、怒りを露にして意見を述べられました。


『自主避難は、県民の心情を害し、わが国の国土に対し不当な評価となる。自主避難者の損害を認めるわけにはいかない。』「年間積算線量が20ミリシーベルトを超えない地域は健康被害が懸念されるレベルのものでは無い以上、24年1月以降住居に適さない危険な地域であると言う主張は認められない」いうものだったのです。
この国の暴言に対し福島に残った人たちも「頭から湯気を出して怒っている」と丹治さんは言います。
自分たちも「逃げたいのにただ逃げられないだけなんだ」「危険ではないと言うのは真っ赤な嘘だ」と!




東海第二原発で事故が起きたら、福島事故よりもっとひどいことになるのだろうということが容易に想像されます。

そしてこの集会での村上さんの話も心に残るものがありました。
「あの時被ばくを認定されたのが667人というのは、過小評価だったのではないか?
もっと多くの人が被ばくさせられていたのではないか?」と疑問を呈されて、
村上さんがいまだに、いつも、心の奥底で様々な後悔を持ち続けていることを
感じさせる発言であり、言い方でした。

そしてこのJCO事故20周年の集会で、多くの人によって繰り返し述べられたのが、
原発を止めて再生可能自然エネルギーへの転換を図るべきだという意見でした。

国土の狭い日本では再生エネルギーの導入にそれなりのリスクや問題もありますが、やはり機会をとらえてその課題を解きほぐしていかなければいけないと考えます。

つくば市で14日に予定しているアンドレアスさんの講演会「エネルギーシフトへの未来と課題」は、かつてたまたま私が彼の取材を受けていて、昨年もある会合で再会し、交流を続けてきた結果です。
そしてもう一つ、欧米の各国が原発からの脱却をどのように決めてきたか?
その実態を聞かせてもらうことにも大きな意義があると考えます。

小張佐恵子

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