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「貧乏ゆすり」は実は「健康ゆすり」!

 長く椅子に座っていると、つい無意識のうちにやってしまう「貧乏ゆすり」。行儀が悪いと、親や他人から注意されるクセだが、メリットも多いことがわかってきた。

女性に多い手足の冷えやむくみの解消に役立つ他、関節が痛んで介護が必要になることも多い股関節症の治療に活用している病院もある。専門家が「意識してやるように」と薦める貧乏ゆすりの”効能”とは。
 生まれたときから備わっているクセ。「会議のときに隣でやられるとイライラして気が散る」――。貧乏ゆすりは周囲から評判の悪いクセだが、医師たちの見方は違う。「健康面ではよいことが多い」という。
貧乏ゆすりは何かに集中したりイライラしたりすると、足の動きをとめている大脳の働きが抑えられるため表れる。日本人だけではなくあらゆる人種に見られるクセで、生まれたときから備わっているという。

冷え・むくみ解消
その効能としてまず挙げられるのが、ふくらはぎの皮膚の温度が上昇し、手足の冷えの改善だ。貧乏揺すりは「運動の代わりとはならないが、対策にはなる」という。

エコノミークラス症候群の予防も
なぜ、ふくらはぎの皮膚の温度が上昇するのか。「血流が改善するからだ」。
貧乏ゆすりはふくらはぎの筋肉が伸び縮みする反応。ふくらはぎは足腰に滞りやすい血液をポンプのように心臓へ送り返す働きがある。この筋肉が動くと、全身の血行がよくなるという。
<日経新聞より>
具体的には、深部静脈と呼ぶ血管がふくらはぎの筋肉の伸縮によって、圧迫されたり開放されたりする。静脈には逆流を防ぐ弁がついており、井戸のポンプと同じ仕組みで心臓に血液を送り込みやすくなる。

女性に多いむくみの解消にもつながるという。
むくみは皮膚の下に血管から漏れ出た余分な水分がたまる状態だ。女性は筋肉量が少なく皮下脂肪が多いため、起こりやすい。血流が改善すると、余分な水分が血管に取り込まれて解消する。松原院長は「ふくらはぎを締め付けるストッキングをはけば、効果が高まる」と助言する。

貧乏揺すりは、「エコノミークラス症候群の予防にも役立つ」と指摘する。同症候群は飛行機の座席で長時間過ごしたため、静脈にできた血の塊(血栓)が肺の血管などに詰まって起こる。「貧乏ゆすりで血流が良くなれば、血栓ができにくくなる」と言う。

「貧乏ゆすり」ではなく「健康ゆすり」
 中高年以上に多く、加齢や運動不足、肥満などが原因で起こる変形性股関節症。股関節に隙間ができた結果、軟骨がすり減って炎症を起こし激痛が生じる。その改善のため貧乏ゆすりをリハビリに積極的に取り入れているところもある。「副作用はない。お金もかからないので患者に勧めている」と。。。とにかく暇を見つけて実行する。クセになるほど動かすことが大切だ。
 詳しいメカニズムはわかっていないが、軟骨を培養するときに外から刺激を与えると成長しやすいという報告がある。「貧乏ゆすりでも、軟骨を再生する効果が期待できる」と言う。貧乏ゆすりをしすぎることで関節痛を引き起こしたりしないのか。こうした心配について、どの専門家も否定する。

「貧乏ゆすりという言葉がよくない。健康ゆすりと呼びたい」と力説する。諸説あるが、膝を揺すっている姿が貧しくて空腹や寒さにふるえている様子に似ていると嫌われた貧乏ゆすり。後ろ向きのイメージを返上できる日が来るかもしれない。

<以上、日本経済新聞より>

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