滋賀県立彦根工業高校(彦根市)の生徒が日本で初めて「菜の花由来のバイオマスプラスチック」の開発に成功し、そのプラスチックで滋賀県ゆかりの「偉人名言プレート」を製作した。

↑写真:朝日新聞より
プレートは 滋賀県のふるさと納税の返礼品に登録された。
小倉百人一首のカルタも製作し、1月31日まで近江神宮(大津市)の近江勧学館に展示されている。
彦根工高は、文部科学省のマイスター・ハイスクールの指定15校のうちの1つになっている。地域と連携し、産業界で活躍する人材を育てる取り組みを展開。企業や県立大学などの協力を得ながら「カーボンニュートラル」を学んできた。
藻の一種のユーグレナの培養土から菜の花を育て、菜種油を抽出。搾りかすからバイオマスプラスチックの開発に成功した。バイオマスプラスチックは植物由来で環境への負荷が小さい。各地で開発が進むが、菜の花を原材料に成功したのは国内初という。
「菜の花のプラスチック」を使って0・3ミリのプレートを成形し、レーザー加工機で表面に文字を削り「偉人名言プレート」を完成させた。プレートは2種類で、2人の偉人の名言をとりあげた。1人は伊藤忠商事創業者の一族で、滋賀県豊郷町出身の2代目伊藤忠兵衛氏。もう1人は、滋賀県内に工場があり彦根工業高校の卒業生も多数勤務する村田製作所の創業者、村田昭氏。それぞれ5個限定で、写真立てに入れられている。
滋賀県のふるさと納税の返礼品に滋賀県立高校生の作品が登録されるのは初めて。寄付金の使い道に同校を指定することもできる。
同校機械科の北川尚貴さん(1年)は「一生懸命作ったのでじっくりみて頂きいたいただきたい。将来は、学んだ技術を滋賀県内で生かしていきたい」と話す。
「菜の花のプラスチック」で小倉百人一首のカルタも作った。カルタは近江勧学館(大津市)で展示後、3月からは石山寺(大津市)で展示予定という。
<朝日新聞より>