つれズレ愚抄

つれ：「つい先だって高座復帰のニュースが流れて安心したら、円楽師匠のご病気はやっぱりいけなかったんだねぇ」 

ズレ：「こちとら世代は円楽と聞くと先代のイメージだけど、楽太郎さんと聞けばまだまだお若い感じなのによ」

 
つれ：「お達者なら十八番の毒舌が冴え渡りそうなネタは内外に山積みなんだけどねぇ」

ズレ：「タレント性の高い噺家さんで、文字にしたら憚られるほど辛辣な内容を笑いに包む名人芸だったわな」

つれ：「あの世の高座じゃ早速安倍さんをイジって大ウケを取ってるかもねぇ」

ズレ：「タイプは異なるものの、ご本人が目指したとおり圓生の大名跡復活を見届けたかったぜ」

つれ：「こんなに早く冥土に来ないでもそっと勉強して出直しておいでなと、圓生師匠には説教されてるんじゃないかぃ・・」

つれ：「エリザベス２世には及ぶべくもないものの、安倍さんの国葬はそれなりに体裁が整った感じだよねぇ」 

ズレ：「参列者は６千人の予定に対して４２００人と低調ながら、一般献花の列は引きも切らないお祭り騒ぎのようだったわな」 

つれ：「その最中にも傍らで国葬反対をアジってる辺りは、いかにも言論の自由が保たれてる平和日本らしい光景かもねぇ」

ズレ：「弔意の表し方はあくまで任意だし、肩書を外した弔辞の顔触れを見るに自民党葬でも内閣葬でも実質的には同じだったんじゃねぇか」

つれ：「浅沼委員長に池田首相が送った名調子ほどの語り草にはならずとも、友人代表ガースー前総理の弔辞はなかなかに聴衆の琴線を響かせたみたいだよ」

ズレ：「凡そ総理を務めるほどの政治家たるもの、官僚作文じゃない自分自身の言葉で語れば人の心を動かすくらいの魅力なくして何とするてなもんでぃ」

つれ：「他界してなお人心に騒動を巻き起こす安倍さんは、それを以ても十分国葬に足る大総理だったってことかねぇ・・」