のんきに介護

母親と一緒の生活で、考えたこと書きます。

河野外相、国会への出席に難色。インドネシアのテロ、エルサレムへの大使館の移転などに興味があり、そちらを優先したいんだって

2018年05月16日 00時03分33秒 | 日本の現状
河野外相は、

憲法63条の再考を促したいのか、

「大臣の国会出席義務」につき難癖をつけている。

みんな働いているわけでな、

大臣だけが働いているわけじゃない。

河野は、

自分専用の飛行機を買って欲しいと駄々をこねていた。

今度は、

国会の出席義務を果たしていると、

「インドネシアのテロ、エルサレムへの大使館の移転など、さまざまな課題に対応できない」

などという屁理屈で

憲法上の義務をサボタージュしようとしている。

憲法63条には、

次のように規定されている。

すなわち、

 内閣総理大臣その他の国務大臣は、両議院の一に議席を有すると有しないとにかかはらず、何時でも議案について発言するため議院に出席することができる。又、答弁又は説明のため出席を求められたときは、出席しなければならない。


今回、河野は、

63条の赤字で色づけした箇所を空洞化させる趣旨での

発言をした。

この発言にどんな合理性があるのか。

予備知識として

覚えておくこととして

本条の出席義務は、絶対的なものではないということがある。

交通事故その他出席しない正当な理由がある場合には、出席しないことも認められる。


だったらいいんじゃないかと思うけれど、

なぜ、河野は、

異を唱えるのか――。

与党の意思で委員会が流会にしたいということではないか。

委員会で

野党が過半数を占めた場合、

委員長は野党のポストになってしまうようだ。

その結果、

政府・与党の反対を押し切ってでも、職権で委員会の開催を決定することができる。

政府が委員会の開会を阻止するには、

予算委員会に所属する与党委員が全員欠席し、委員会の定足数を充たさないようにすることで、

「流会」に追い込む作戦が考えられる。

ただ、定足数は、

わずか5分の1なので、「流会」に追い込むのは難しいだろう

(国会法第54条委員会は、在籍委員5分の1以上の出席で開会し、在籍委員過半数の出席及び出席委員過半数の賛成により議決する。*http://www.geocities.jp/koreanlaws/kokkai.html

河野は、

そのような場合を想定して、

委員会の審議に支障が生るように会議を欠席してやろうという魂胆に思える。

しかし、もし、現に実行すると、問責決議される可能性がある。

それを避ける狙いがあるのだろう、

「形式的なところで委員会に『張り付き』になるのは、さまざまな政策対応や役所の運営をしなければならない中で、国会に少しご配慮いただけないかと常々思っている。21世紀型の国会運営を与野党でご検討いただきたい」(下記〔資料〕参照)

などと言い出したわけだ。

ちなみに、

自由民主党日本国憲法改正草案は、

次の通りだ。

【内閣総理大臣等の議院出席の権利及び義務】
第63条 内閣総理大臣及びその他の国務大臣は、議案について発言するため両議院に出席することができる。
2 内閣総理大臣及びその他の国務大臣は、答弁又は説明のため議院から出席を求められたときは、出席しなければならない。ただし、職務の遂行上特に必要がある場合は、この限りでない。

現行憲法と較べて、ただし書きが追加された形になっている。

こんな風に

政権は、

閣僚の出席義務を面倒に考えているのは明らかだ。

その理由は、

外国の出来事をよく知っておきたいという

今回、

河野が口実に使おうとした

他愛ない願いではなく、

議院内閣制から民主主義的な要素を抜き取りたいという

下心がある。

質問事項がなければ、

大臣の出席する必要がないなどと言うのは独断だ。

「質問通告」

することが慣習化している。

しかし、野党と政府の関係が緊迫化して

「事前ヒアリング」に政府側が応じなかった場合、

無通告質疑がありえるし、

基本、質問があるか否かは、

野党が判断すべき事柄だと考えるべきだろう。

その点、

「質問がない場合」などと、

河野は勝手に決めつけようとしているが、傲慢と言うべきだ。

国会軽視の風潮を

煽るようなお願いなどに、とても耳を貸すわけにいかない。

河野は、

だらしない理由を上げて国会審議を欠席しようとする。

わが身を貶めて党に尽くす心がけか。

褒めてやってもよさそうだ。

しかし、それがため国会への国民の期待が不信感、失望感に置き換えられてしまいかねない。

閣僚の国会軽視は、

議員の国会軽視にもつながるだろう。

数の力で押し切る必要のある時だけ顔を出す

国会議員が

跋扈する事態を考えて欲しい。

安倍のような売国政治家や河野などの子分の思う壺だ。

河野の戯言は、

こんな風に立憲民主主義と

奥深いところで関わっている。

NHKという公共的なメディアがその問題に触れず、

河野大臣の

情緒的な一方的な申し出だけを伝えるのは

とても問題だ

(NHKニュース「河野外相 質問ないのに委員会常時着席で支障も 配慮を」(5月15日 11時37分)参照)。

☆ 記事URL:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180515/k10011438781000.html

特に

「常時」という

言葉が殺し文句になりかねない。

上に述べたように、

たとえ、野党から求められても、

運用としては「正当事由」がありさえすれば、

出席を回避できる形になっている。

それでも足りず情実に訴えて、

河野は、

欠席したいと言っているのだ。

当然、正当な理由のない欠席となる。

「常時、出席はきつい」などという戯言に

騙されないように、

NHKは、

欠席して当然な場合でさえ

出席しなければならないようになっているのか、

国民に

判断を過たせないようにきちんと情報を提供すべきだった。

普段ならうるさく両論併記という癖に、

立憲民主主義を骨抜きにする、

こういう策謀ある時に限ってだんまりというのは、

誠実さに欠ける。


〔資料〕

「河野外相 質問ないのに委員会常時着席で支障も 配慮を」

   NHK(5月15日 11時37分)

☆ 記事URL:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180515/k10011438781000.html

閣僚の国会対応をめぐり、河野外務大臣は、国会に出席して質疑に答えるのは閣僚の責務だとしながらも、外交課題が山積する中、質問のない場合にも着席を求められることで政策対応に支障が出ているとして、与野党に配慮を求めたいという考えを示しました。
国会では、14日、衆参両院の予算委員会で外交などをテーマに集中審議が行われ、河野外務大臣は、担当閣僚として常時着席を求められる、いわゆる「張り付き大臣」として出席しました。

これについて河野大臣は、閣議のあと記者団に対し、国会に出席して質疑に答えるのは閣僚の責務だとしながらも、「インドネシアのテロ、エルサレムへの大使館の移転など、さまざまな課題がある中で、残念ながら、きのうのうちに役所の中ですべて情報を聞く、あるいは決断することができないまま、日をまたいでしまった」と述べました。

そのうえで河野大臣は「形式的なところで委員会に『張り付き』になるのは、さまざまな政策対応や役所の運営をしなければならない中で、国会に少しご配慮いただけないかと常々思っている。21世紀型の国会運営を与野党でご検討いただきたい」と述べ、政策対応に支障が出ているとして、与野党に配慮を求めたいという考えを示しました。

最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
日本は米のまたシッポになるな (読者の一人)
2018-05-16 21:33:31
1947年の国連による「中東分割協議」は完全には採
択はされてない。
私はイスラエルを国家として認めない。
国連などが認めたとした場合のイスラエルの首都は
現在はテルアビブである。首都にしか大使館は置け
ない。
トランプはエルサレムに大使館を移動したいようだが
日本大使館は移すことはしてはならない。
大使館移動に西欧では反対国もある。
また米のシッポと世界から見られて、日本に利害など
起きない。
トランプは次回の大統領選挙で米国内のユダヤ教
徒の票が欲しいのである。
返信する

コメントを投稿