norimemo

norirouのメモです。適当です。

ペイシェント・サロンに行ってきた

2012-03-17 12:21:30 | Weblog
先日、「ペイシェント・サロン」にスピーカーとして参加させていただきました。
http://www.kan-i.net/patientsalon.htm

ペイシェント・サロンは、根津にあるカフェ「みのりカフェ」で行われている、
患者の立場から医療を見直す場であり、患者同士の交流・情報共有の場でもあります。
毎回、スピーカーが話題提供をして、グループディスカッションをします。

今回は“「できること」「できないこと」~病気を理解してもらうために~”
というテーマでやらせてもらいました。
以下、かなり長いですが、報告。

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病気や障害に関係するニーズに対応してもらうためには、患者自身は自らの病気のことと、
その状態をふまえて「できること」「できないこと」を相手に伝える必要がある。
一方、患者の周囲にいる人たちには、患者の状態を大まかにでも理解してもらいつつ、
患者に対して「過不足なく」配慮してもらいたい。

そこで今回は、まず患者から理解をしてもらうために、
「自らの病気とその対処法」「できること(好きなこと)」「できないこと(難しいこと)」を
A4一枚の「情報シート」にまとめて、サロン仲間と共有してみました。

ちなみにnorieさんは例として下記のようなことを書いて活動前に配ってもらいました・・・
(以下、情報シートの中身抜粋)

「自らの病気とその対処法」
病名、普段飲んでいる薬(と、それをカバンに入れて持ち歩いていること)、
緊急時の治療に関すること、かかりつけ病院、主治医

「できること(好きなこと)」
体調に応じて薬が飲めれば、基本的な日常生活動作に問題なし。
・デスクワーク(Word、Excel、Powerpointなど)できます。
・食べ物のアレルギーなし(嫌いな食べ物はあるけど)。
・お酒飲めます(特に焼酎がすき)。
・テーブルゲーム、テレビゲームもできます。好きです。
座って休む時間がもらえれば、外出、遠出もOK.

「できないこと(難しいこと)」
薬が飲めない環境にいると、一気に体調を崩す危険があります。
・重労働、体力を激しく消耗するスポーツ(後の体調維持が大変)。
 (重労働:長時間の重い荷物運びなど。体力を激しく消耗するスポーツ:マラソン、登山など)
・立ちっぱなし(電車で立ったまま長時間移動など)
・休み時間なしでの長時間の作業
・暑いところ、寒いところに長時間い続けること

(情報シートはここまで)


「自らの病気とその対処法」については、主治医から情報をもらっていたので、それを書き写し。
もしもの時の対処法を患者本人が知っていることはもちろん必須ですが、
周囲の人に伝えることで、周囲の人も、一緒に行動する上でより安心できます。

さて、メインである「できること(好きなこと)」「できないこと(難しいこと)」ですが、
まず、「できること(好きなこと)」の欄に、お酒だの、ゲームだのの事が書いてあります。
これは、患者に対する一般的な思い込みにとらわれずに、
その人自身(この場合はnorieさん自身)を見てほしいな、という気持ちで書いています。
「患者はお酒は飲めないだろう」「病気があると仕事できないんじゃあ?」「病気だと一緒に遊べない」などなど。
こういった思い込みに惑わされずに、目の前の患者に「これはできる?」と尋ねていただきたいのです。
逆に、患者本人には、自分のできることやできないことを、周囲に思い込まれる前にちゃんと主張して、
できることには積極的に参加してほしいと思っています。
ちなみに私の知り合いの視覚障害者には、「クレーンゲーム好きだよ!」という人が“複数”います。
聴覚障害のある友人で、バンドのライブにいったり、カラオケに行くのを趣味にしている人もいます。
一人ひとり、聞いてみないとわからないものなのです。

そして、例には所々下線を引いてありますね。
これらは、「できること」「できないこと」に関係した“条件”で、“過不足なく”配慮をもらうために必要な情報です。
これらの条件は、いわゆる「下駄をはかせてもらう」ような内容で求めるのはよくないことだと思っています。
あくまで、健康な人と同じスタートラインに立って活動するための説明、であるべきだと思っています。
たとえば、大学入試で視覚に障害のある生徒が、
「点数を上乗せしてもらう」なんてことは決してありませんが、
「点字で問題をもらう」のは、他の受験生と同じスタートラインに立つ上で必要な配慮ですよね。


・・・ということを考えながら作成した情報シートです。
これを参加者の皆様に記入してもらい、
(患者でない方には、ご家族等身近な人の「できること」「できないこと」を思い出してもらいました)
参加者同士で情報シートを交換しながら情報共有してもらいました。

その後のグループディスカッションでは以下のようなご意見をいただきました。(一部抜粋)
・病気の中には開示しづらいものもあるが、「言いづらさ」を感じている患者自身への啓蒙も必要
・プライドを捨てる
・言い出しやすい場作り、環境作りについて(飲み、お茶、ランチしながら・・・“食”って重要かも)
・友人や主治医など、さまざまな相手との情報共有・気づきを得よう
・インターネットショッピングなどの文明の利器を活用すれば、「できること」が広がる!
・ブログなど、自己発信のために活用できるツールもある。

特に「確かに!」って思ったのが、「食は大事」と「ツールを活用すればできることが増える」ということです。
この「ペイシェント・サロン」も、美味しいコーヒーやお菓子をいただきながらなので、
しゃべりやすい雰囲気がさらに増しているように思いますし、
私自身、今まさにブログで発信しているわけで(笑)
自分の生活の質を向上させるためにも、賢く自己発信していけるようになりたいです^^

参加者の皆様、ありがとうございました!

あ、会場だった「みのりカフェ」は、すごく雰囲気のいいカフェです!
http://www.minori-cafe.com/
カッコいいマスターの淹れてくれるコーヒー、絶品ですよ!
引越しひと段落したら、近隣お散歩がてらぜひ立ち寄りたい。←これをご褒美に作業がんばるのです。。。

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