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国会での法案審議を公開しながら加速する方法の一案

2005年08月29日 | 政治・社会

前のブログで、国会における法案審議の問題点として、会期内の時間が短いのでであまり多くの法案が審議できないという点を指摘しました。また、これを利用して意図的に法案を廃案にしたり、非公開のうちに決めてしまったり、ということが現在の国会では横行していることを指摘しました。これを解決するには、法案の審議スピードを意図的に遅くすることができないようにし、さらに今よりも加速化する方策が必要です。しかもこれを非公開の会議ではなく、公開された環境で実施する必要があります。

これを実施する一つの案として「法案コメント票による審議」を提案します。

この案は法案提出時に法案提出者が法案のチェック経緯を記録したコメント票を添付し、そのコメントの多寡や品質によって審議するかどうか決め、審議ももっぱら委員と法案提出者によるコメント票のやり取りで進める方法です。コメント票は公開されるので、誰がちゃんとチェックして法案を提出し、誰がいい加減にチェックしているのか、言いがかりのようなコメントをあげている委員は誰か、的を得た指摘をしている委員はだれか、といったことが如実にわかります。

このように誰がどのようなコメントをあげているかが記録に残ることで、法案そのものの質もさることながらチェックする議員の資質も露になるやり方になります。

また実際の審議は下記の手順の(5)くらいなので的も絞れており、それほど長時間の審議を必要としないと考えます。確かにコメント票の作成・チェックには相当時間がかかりますが、持ち帰りで実施できるので、それぞれの議員の都合の良い時間帯を利用することができるようになります。でもやはり忙しくなると思うので、週末ごとに地元に帰るなどという悠長なことができなくなるでしょう。これにより、地元への利益誘導型の政治手法から真に国のために働く実務型の政治手法への脱却も促される、というメリットも出てくるのではないかと思います。

手順

(1) 法案提出者は法案提出時に所定数のコメント票を記載しなければならない。コメント作成者は提出者他、所定数以上の議員とする。

(2) 重複がなく、かつ法案の内容に関わるコメントが所定数以上添付された法案であると委員長が確認した時点で、委員に対し法案に対するコメントの作成指示を行う。

(3) 委員は提出された法案に対しコメントを作成する。コメントが無ければ当該法案に賛成とみなす。

(4) 委員から所定数以上のユニークかつ内容に関わるコメントが出たと判断した時点で、委員長判断で法案審議を打ち切り、差し戻す。

(5) 委員からのコメントが所定数以内の法案に対し、コメントに記載された内容に関する審議を実施し採否を決定する。コメントが1つも挙がらない場合は、そのまま可決とする。

コメント票や審議結果の公表について

(A) コメント票は記名で実施し、すべて公開する。

(B) コメント票は基本的にQ&A方式とする。法案提出時のコメント票は自問自答形式で記載。委員によるコメント票作成は、委員が質問を記載し、法案提出者が回答を記載する形式とする。

例:

Q xxxとの記述があるが、yyy法との整合性はどのように考えるか。

A yyy法ではzzzの分野について言及しており今回のwwwの分野はカバーしていない。本法案はwwwの分野をカバーするものであり、yyy法とは棲み分けができている。

(C)誤字脱字の指摘や同じ内容のコメントを繰り返したものはコメント数にカウントしない。

(D)コメント票に対する評価結果および委員長判断も、すべて公開する。


ブログ党では、このような法案コメント票をわかりやすく分析し、可視化するサービスを提供することを考えています。このような法案審議の品質や議員の資質を簡単にチェックする手段を提供することによって、姑息な手段に出る政治家を排除でき、国会を実質的な法案審議の場、論理と論理がぶつかり合う真剣勝負の場にすることができる考えます。