3年ほど前から通っている陶芸教室。
月2回だけなので、なかなか腕は上がらないが
それでも作品だけは増え続ける一方だ。
いつの間にか、こんなにもたくさんになってしまった。
私が習っているのは虫明焼という
江戸時代から伝わる地元岡山の伝統工芸で
先生はその窯元の代表作家で岡山県重要無形文化財保持者という
素人の私にはもったいないほどの師匠…。
岡山の焼き物というと備前焼が有名だが
この虫明焼は、ご覧のようにとてもおとなしく上品な色合いで
青みがかった灰色や赤みがかった茶色など
その時々の焼き具合によって違ってくる。
もともと虫明焼は
岡山藩筆頭家老の伊木家のお庭焼きとして始まったらしいが
その後、京風を帯びた薄作りの作風の茶陶窯となり
300年経った今もなお
多くの茶人に愛される焼き物となったようだ。
特に虫明焼の代表作である「虫明焼十二ヶ月茶碗」が
茶の湯の世界では有名なのだが
これら私の作品はもちろん足元にも及ばない。
虫明焼は地元の粘土を主体とした独自の土に
天然松灰の透明釉をかけて焼く。
窯の中の温度や場所、釉薬のかけ方、煙や灰のかぶり方などによって
生地の色の出方や窯変の現れ方が微妙に違い
一つとして同じ模様もなければ色あいもない。
焼き上がるまで、わからない。
だから、面白い。
今まで作りためてきた私の拙い作品の数々を
恥ずかしながらちょっとずつ載せていきたいと思う。