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noriba-ba's garden

閑谷学校 楷の木

   先日の日曜日、京都から遊びに来た夫の兄夫婦と
   閑谷学校の色づき始めた楷の木を見に出かけた。
   紅葉の盛りにはまだ少し早かったようだが
   かえって今ぐらいの方が、色の変化が楽しめる。

     
   あいにくの曇り空のため、鮮やかな色合いは望めなかったけれど

     
   それでも、樹齢を重ねた孔子木は、じゅうぶんに美しかった。

    
   国宝に指定されている講堂は、元禄14年に岡山藩主
   池田光政によって庶民の学問所として作られたという。
  
     
    磨きぬかれた床や独特な形にくりぬかれた障子のはめ込み窓

     
   自然木の見事な梁や周り廊下、枯れた風合いの備前焼の瓦など
   谷深き里に建築美と自然美が渾然一体となった見事な造形だ。

   
   裏から見ると、まだ青々とした緑の楷の巨木がいた。

     
   この楷の木は大正14年に中国の孔子墓の楷の実を持ち帰り

     
   育苗した内の2本が閑谷学校に寄贈され移植されたものだそうだ。  
   孔子にちなんで孔子木、あるいは学問の木とも呼ばれている。

   
   閑谷学校から足を伸ばし、付近を散策していると
   黄葉亭と呼ばれる古ぼけた庵にたどり着いた。

     
   ここは文化10年に建てられた休憩所で、来訪した頼山陽や菅茶山も
   ここで茶を楽しみ、酒を酌み交したと立て札に書いてあった。
   まさに日本文化の極致である侘びと寂の世界がそこにあった。
 
    
   山門より聖廟を望むと、背後の山の緑をバックにして
   赤く色づいた楷の木が、いっそう美しく照らし出される。

      
   閑谷学校の周囲をぐるりと囲む、丸みを帯びた石塀もユニークだ。

   
   全ての葉が真っ赤に染まると、さぞ見事な景観だろう。
   でも、グラデーションの美しさを楽しむなら今が見ごろ。
   夜間にライトアップされた幻想的な楷も見てみたいが‥。

     彼の地より  命の種を  繋げんと 
               樹齢重ねて  なお燃え盛る
                    
          

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