ターシャの庭を訪ねる旅もいよいよ最終回。
ハーブガーデンと温室を最後に
私たちは母屋の裏手の道をゆっくりと歩いて
もとの場所へと戻って行った。
道が出口に近づくにつれ
ついさっきまで居た美しい庭の景色や
ターシャの思い出あふれる屋敷の中の光景が
走馬灯のごとく懐かしく甦ってきて
まるで遥か昔のことのように思われた。
(母屋の裏の道)
ああ、もうこれで見納めか…
もう二度と来ることはないだろうな…
そう思うと、道端の雑草さえもが
何だか急に愛おしく感じられた。
こうして一抹の寂しさとともに
多くの感動を与えてくれた
ターシャの庭と屋敷に別れを告げた。
満開のルピナスが咲き乱れる
ワイルドフラワーガーデンを再び通り抜け
最初のスタート地点である事務所の広場に戻ると
ターシャファミリーが準備してくれた
心づくしの昼食がテーブルに彩り鮮やかに並んでいた。
私たちが見学している間に
スタッフの皆さんが手作りのサンドイッチや飲み物
ケーキやクッキーなどのお菓子類
そして果物などのデザートまで用意してくれていたのだ。
これには一同大感激! 思わず歓声が上がる。
お皿やコップなどのテーブルウェアは
もちろんターシャが愛用していたものに違いなかった。
そして、これらはかつてターシャがよく作っていた料理の数々で
一つひとつ名前と説明の札が置いてあり
掲載されている本のページも開いて見せていた。
それにしても…
これだけの量を用意するのは大変だっただろう。
私たちはこのおもてなしに感謝しながら
テントの下に設えられたテーブルと椅子で
美味しくいただいたのだった。
食事のあとは楽しく歓談しながら
思い思いに記念撮影をしたり
事務所の奥にあるオリジナルショップで
お土産物を買い求めたりして
残された時間を惜しむように有意義に過ごした。
私ももちろん写真を撮りまくった。(笑)
その中の1枚がこれ…。
孝行息子のセスと孫嫁のエイミーさんとの4ショット。
両端の二人(私と娘)はお気になさらずに…。(汗)
そして、もちろんお土産もたくさん買った。(笑)
特にここでしか買えないものを中心に…。
たとえば、ターシャが愛用していたのと同じ
デザインと柄のエプロンとスカーフ。
それから、手作りのローソク。
エイミーの幼い娘が描いた絵本。
これが子どもらしくてとても可愛いかった。
そして、ルピナスやフォックスグローブなど花の種。
帰ったら私の庭に植えるつもりで…。
楽しいひとときはあっという間に過ぎ去り
そろそろ帰途につく時間になる。
バスが待つ場所へと歩きながら振り返ると
いつまでも手を振って私たちを見送ってくれている
エイミーとローズの姿があった。
あれから半年も経った今
こうしてターシャの旅を10回に亘って
このブログで振り返ることで
改めて当時の思いや感動が甦ってくる。
思えば、この作業はこれからの私にとって
必要なことだったように思う。
このターシャの屋敷と庭で過ごした時間は
まさに至福の時間だった。
おそらく二度とないであろう
この貴重な体験を糧に
これからの私の暮らしを考えていきたい。
もちろん庭造りの参考にもね。
2月1日からの10日間
お付き合い下さった皆様、お疲れ様でした。
また、よろしければこれから先も
この私の拙いブログを
時々は覗いてみてやって下さいね。