めだかの学校は~♪ 川の中~♪
昔はどこにでも生息していたニホンメダカですが、農薬や生活排水などによる水質や護岸工事や水路の整備・農地改良などによる環境の悪化、ブルーギルなど繁殖力の強い外来種などにによって生息し繁殖できる水域が減少し各地で姿を消しつつあります。
環境省レッドリストで絶滅危惧種(絶滅危惧Ⅱ類)に指定されているニホンメダカには、主に青森県から兵庫県にかけての日本海側に分布しているキタノメダカと本州太平洋側・中国・四国・九州に分布しているミナミメダカの2種類に分けられます。
メダカの生息水域ごとの遺伝的な違いは詳しく研究されており、様々な水系から保護のため捕獲したメダカを一緒に飼うと遺伝子汚染が起こってしまいます。
私は自宅近くの水田の用水路でミナミメダカを晩秋水枯れで死滅する前に保護して冬越しさせ、5月からシュロ皮に産卵させ別の水槽で孵化させて2㎝まで飼育して保護した水路に放流しています。
孵化したメダカは2mmほどですから親と同じ水槽では餌として食べてしまいます。
交配親のメダカは9月に全て保護した水路に再放流し、新たに晩秋に水枯れで死滅する前に保護します。
孵化させたメダカを交配親に使うと近親交配による奇形が発生する恐れがあるため、毎年更新が必要です。
10日から15日にかけて初めて10数尾孵化しました。2週間で8mmほどになると市販のメダカの餌を捕食するようになります。6月末には2㎝ほどに育ちますので1回目の放流をします。
私にできる地域個体群の小さな保護活動を10年以上続けています。(笑)
なお、絶滅危惧Ⅱ類に指定されていても捕獲や飼育は禁止されていませんし販売もされています。
捕獲や飼育が禁止されているのは絶滅危惧Ⅰ類です。
なお、今飼育している交配親は50尾ほどですが、この交配親から晩秋までに200尾ほど繁殖させます。