昨日書いた「コレステロールとサックス」という記事を読まれた医師の方から、普通に副反応も無くスタチンを服用してる患者さんの恐怖を煽るのでは…というご指摘を戴きました。決してそういう気持ちで書いたのではなく、情報共有として書かせて貰いました。必要な方には必要な薬であり、スタチンを完全否定するものではありません。ただ、スタチンがどう言う薬か?CK値とは何か?も知らないで体調が悪いのに服用し続けるのは危険かなとは思い、そういう方も身近に居たので書かせて貰いました。
僕の生徒さんに医師の方がいらっしゃり、毎年健診結果を診て頂いてるのですが、いつも仰るのが、数値から判断するのは「リスク」というあくまで確率の話であり、人によって体質も異なるので、一概に全て同じ様に当て嵌められない…との事。実際、スタチン系にも色々有り、体調が悪くなったと仰る患者さんに試しに古いタイプのスタチンを処方したら、全く副作用が無くなったので、「あぁ、こういう事もあるのか」と学んだといいます。僕も更に数値が悪化した場合はそれも選択肢として考慮に入れるつもりです。今は取り敢えずは食事療法で。薬で数値が下がっても日常生活に支障が出るのは不本意なので。
さて、その健診結果の数値に関するお話。
先日ご一緒した、ほぼ同世代の女性ピアニストが、仕事の合間の休憩時間での会話で、ちょっと前に心筋梗塞で倒れて入院、カテーテルで手術したと仰る。凄くびっくりしましたが、前回のお仕事の休憩時間にも「なんか最近、心臓の具合が良くない」と言ってたのを思い出しました。
その時仰ってたのは、健康診断の数値は完璧で、どこも悪い所は見当たらないとお医者さんからのお墨付きを戴いてた…との事。サイクリングが好きで適度な運動もしてるし、今回何が原因か全く分からないという結果に。ただ、予兆は有った様です。
患者側としたら、そりゃ「健診なんてあてにならないじゃないか!」と言いたくもなります。でも、僕の医師の生徒さんの話を思い出すのですが、やはり「数値は確率」なのだと。健診で見つからないリスクも当然有るとは思いますが、数値を知り、目に見えるリスクはなるべく減らすという事も同時に重要だとは思います。なので、僕は今後も健診は受けるつもりですが、良くも悪くも過信はしないと思います。
しかし、怖いのは目に見えないリスクです。そのピアニストさんは、お酒が好きみたいなので、ちょっと控えた方が良いのでは?とアドバイスしときました(笑)
入院中、病院から旦那さんとご自身に「死んでも文句言わない」という書面にサインさせられたという話も聞いて、凄いなぁと思いました。これも、やはり医療裁判が増えた結果なんだと思います。
昭和の昔は、自分の病気の事もよく分からず、処方された薬の事も分からず、先生の言う事をハイハイと聞くしか無かったのですが、今は時代も変わり、医師のオピニオンを伺った上で自己判断する時代です。昨日挙げた動画でも「自分の身は自分で守る」という言葉が有ったと思いますが、ネットや本などで自分の病気に対して理解を深め、口コミで良い医師を見つける必要が有ります。なので、情報共有は患者間でとても大切な事だと考えています。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます