来る12月3日土曜日 埼玉県秩父では「秩父夜祭」が行われます。(2日宵祭・3日本祭)
秩父夜祭は、京都祇園祭、飛騨高山祭と並び、「日本三大曳山祭」(日本三大美祭)のひとつに数えられ、3百有余年の歴史があります。
毎年12月2日が宵宮、12月3日が大祭で、12月3日の夜にクライマックスをむかえます。国指定重要民俗文化財になっている中近・下郷・宮地・上町・中町・本町の6台の屋台・笠鉾が牽引されます。12月3日、沢山の観光客で秩父は埋め尽くされるのです。(秩父夜祭公式HPより)
ところが 落語界では「秩父夜祭」といえば林家 たい平師匠なのだそうです。
週末の昼下がり 落語家「林家 たい平独演会」が 近隣の「まろにえホール」で開催されました。
家人が2ヶ月も前から切符を購入し、最前列から2番目の席が予約されていました。 2列目ですから場合によっては目があってしまうくらいの近さでした。
さて 日本テレビ系列人気演芸番組『笑点』にも出演している たい平師匠はお隣の埼玉県の出身です。県立秩父高等学校を経て、1988年に武蔵野美術大学造形学部卒業後、林家こん平に入門したという落語家としては異色の経歴を持っています。
この日の演目は最初が「禁酒番屋」ですが、登場するなり 観客に小学生が何人かいるのを見つけ 落語の素晴らしさを解りやすく説明、次いで うどんと蕎麦をすする音の違いを 何度も何度も懇切丁寧に演じます。
噺家の扇子や手拭は噺の小道具、箸にも刀にも焼き芋にも化ける小道具です。 やがて小さな観客も納得し巧みに落語の世界へ引き込まれていきます。 この枕の長さとサービス精神は流石といえます。
中入り後 前座で登場した三味線漫談「林家あずみ」の初々しいことと言ったらもう嬉しくなりましたねえ。登場するや「私ハ落語ガ好キデー、マレーシアカラキマシタ。」すっかり信じた観客もこの挨拶には大爆笑。 彼女は京都の産にして生粋の京女です。
母親がオレンジ色が大好きで小さい頃オレンジ色の服ばかりで育ったため 何故オレンジなのか聴いたところ母親はオレンジ=いい人と答えました。 「笑点」出演時の 林家 たい平師匠はいつも オレンジの着物を着て出てきます。 あずみちゃんは母親の教えを守り たい平師匠に弟子入りしたのだとか。
ほとんどの観客は 自分の娘か孫の初舞台でも見ている気分になってしまいます。 (こうなるともう 私も年齢ですかねえ。)すらっとした現代女性がきちんと正座して楽しそうに話している様子。この一生懸命演じている様子は もう可愛いことと言ったら・・・ おまけに芸が三味線で家人が喜ぶこと。
トリは たい平師匠の古典落語 廓話なのですが その噺の冒頭に この人ならではのパフォーマンスがあります。 それがなんと「秩父夜祭」のPRです。
まずは 祭の山車の通過する音と様子、秩父線「お花畑駅」駅員のアナウンスなど、そして警察のパトカーの交通整理の大声、サーカスや芝居小屋の呼び込み、錯綜する祭の騒音を声帯?と形態模写でみごとに演じ 最後は打ち上げ花火「スターマイン」の効果音。
その破裂音響を全身を使って表現します。逆立ちして思い切り両足を舞台へ叩きつけます。 「ドドーン!!」
さながら一週間後に迫った実況中継 声帯模写やら形態模写そして効果音のオンパレード。 これには観客も大喜びで拍手喝采。 近隣の市民ならではの面白さ おかしさに繋がり会場は大喜び。
「笑点」でも11月下旬には、正式なメンバーとなった2006年以降、5年続けて秩父夜祭のPRを大々的にしているようです。 今年も12月3日午後2時に「笑点」の収録を終えたら すっ飛んで秩父へ向かうとのことです。
さて 落語家林家 たい平は1964年12月6日生まれで本名:田鹿 明(たじか あきら)、落語協会所属、所属事務所は株式会社オフィスビーワン。言霊群団「夢吽空」団員。血液型はB型。の大喜利メンバー。出囃子は「ぎっちょ」(ドラ落語の際は「ドラえもんのうた」。定紋は「花菱」(ドラ落語の際は「鈴」)。
実家はかつてテイラーメイドの洋服店を営んでおり、現在は実母が駄菓子店「駄菓子屋たい平」(由来はたい平本人)を、実兄がうどん店「うどん亭たじか」を経営。洋服店時代は店内において落語の寄席が催されたことがあったのだとか。
生まれ故郷の秩父に熱狂的ともいえる愛郷心を抱いています。「笑点」でも時々挨拶の際に、秩父でのイベント情報などを盛り込んで秩父のことを紹介しています。
2時間はあっと言う間に過ぎ去り、久しぶりに お腹の底から笑える落語を満喫しました。 秩父の産んだ英雄?庶民の味方 たい平師匠と その弟子あずみちゃん今後も頑張ってくださいね。
今年は震災の被害を配慮し 各地で にぎやかな催しものが中止となりました。 でも秩父は元気です。夜祭の大祭は予定通り企画されています。
お時間があれば一度お出かけになってはいかがでしょう。
注)ブログ記事のうち「林家たい平師匠」については Wikipediaなどから抜粋・加筆したものです。秩父夜祭については公式HPより抜粋しました。
今日もお立ち寄り戴き 有難うございました。
ほかにもブログを公開しています。
◆4Travel. 「Donkyさんの旅のブログ」」(2013年6月投稿開始)は
URL:http://4travel.jp/traveler/donky2013/
秩父夜祭は、京都祇園祭、飛騨高山祭と並び、「日本三大曳山祭」(日本三大美祭)のひとつに数えられ、3百有余年の歴史があります。
毎年12月2日が宵宮、12月3日が大祭で、12月3日の夜にクライマックスをむかえます。国指定重要民俗文化財になっている中近・下郷・宮地・上町・中町・本町の6台の屋台・笠鉾が牽引されます。12月3日、沢山の観光客で秩父は埋め尽くされるのです。(秩父夜祭公式HPより)
ところが 落語界では「秩父夜祭」といえば林家 たい平師匠なのだそうです。
週末の昼下がり 落語家「林家 たい平独演会」が 近隣の「まろにえホール」で開催されました。
家人が2ヶ月も前から切符を購入し、最前列から2番目の席が予約されていました。 2列目ですから場合によっては目があってしまうくらいの近さでした。
さて 日本テレビ系列人気演芸番組『笑点』にも出演している たい平師匠はお隣の埼玉県の出身です。県立秩父高等学校を経て、1988年に武蔵野美術大学造形学部卒業後、林家こん平に入門したという落語家としては異色の経歴を持っています。
この日の演目は最初が「禁酒番屋」ですが、登場するなり 観客に小学生が何人かいるのを見つけ 落語の素晴らしさを解りやすく説明、次いで うどんと蕎麦をすする音の違いを 何度も何度も懇切丁寧に演じます。
噺家の扇子や手拭は噺の小道具、箸にも刀にも焼き芋にも化ける小道具です。 やがて小さな観客も納得し巧みに落語の世界へ引き込まれていきます。 この枕の長さとサービス精神は流石といえます。
中入り後 前座で登場した三味線漫談「林家あずみ」の初々しいことと言ったらもう嬉しくなりましたねえ。登場するや「私ハ落語ガ好キデー、マレーシアカラキマシタ。」すっかり信じた観客もこの挨拶には大爆笑。 彼女は京都の産にして生粋の京女です。
母親がオレンジ色が大好きで小さい頃オレンジ色の服ばかりで育ったため 何故オレンジなのか聴いたところ母親はオレンジ=いい人と答えました。 「笑点」出演時の 林家 たい平師匠はいつも オレンジの着物を着て出てきます。 あずみちゃんは母親の教えを守り たい平師匠に弟子入りしたのだとか。
ほとんどの観客は 自分の娘か孫の初舞台でも見ている気分になってしまいます。 (こうなるともう 私も年齢ですかねえ。)すらっとした現代女性がきちんと正座して楽しそうに話している様子。この一生懸命演じている様子は もう可愛いことと言ったら・・・ おまけに芸が三味線で家人が喜ぶこと。
トリは たい平師匠の古典落語 廓話なのですが その噺の冒頭に この人ならではのパフォーマンスがあります。 それがなんと「秩父夜祭」のPRです。
まずは 祭の山車の通過する音と様子、秩父線「お花畑駅」駅員のアナウンスなど、そして警察のパトカーの交通整理の大声、サーカスや芝居小屋の呼び込み、錯綜する祭の騒音を声帯?と形態模写でみごとに演じ 最後は打ち上げ花火「スターマイン」の効果音。
その破裂音響を全身を使って表現します。逆立ちして思い切り両足を舞台へ叩きつけます。 「ドドーン!!」
さながら一週間後に迫った実況中継 声帯模写やら形態模写そして効果音のオンパレード。 これには観客も大喜びで拍手喝采。 近隣の市民ならではの面白さ おかしさに繋がり会場は大喜び。
「笑点」でも11月下旬には、正式なメンバーとなった2006年以降、5年続けて秩父夜祭のPRを大々的にしているようです。 今年も12月3日午後2時に「笑点」の収録を終えたら すっ飛んで秩父へ向かうとのことです。
さて 落語家林家 たい平は1964年12月6日生まれで本名:田鹿 明(たじか あきら)、落語協会所属、所属事務所は株式会社オフィスビーワン。言霊群団「夢吽空」団員。血液型はB型。の大喜利メンバー。出囃子は「ぎっちょ」(ドラ落語の際は「ドラえもんのうた」。定紋は「花菱」(ドラ落語の際は「鈴」)。
実家はかつてテイラーメイドの洋服店を営んでおり、現在は実母が駄菓子店「駄菓子屋たい平」(由来はたい平本人)を、実兄がうどん店「うどん亭たじか」を経営。洋服店時代は店内において落語の寄席が催されたことがあったのだとか。
生まれ故郷の秩父に熱狂的ともいえる愛郷心を抱いています。「笑点」でも時々挨拶の際に、秩父でのイベント情報などを盛り込んで秩父のことを紹介しています。
2時間はあっと言う間に過ぎ去り、久しぶりに お腹の底から笑える落語を満喫しました。 秩父の産んだ英雄?庶民の味方 たい平師匠と その弟子あずみちゃん今後も頑張ってくださいね。
今年は震災の被害を配慮し 各地で にぎやかな催しものが中止となりました。 でも秩父は元気です。夜祭の大祭は予定通り企画されています。
お時間があれば一度お出かけになってはいかがでしょう。
注)ブログ記事のうち「林家たい平師匠」については Wikipediaなどから抜粋・加筆したものです。秩父夜祭については公式HPより抜粋しました。
今日もお立ち寄り戴き 有難うございました。
ほかにもブログを公開しています。
◆4Travel. 「Donkyさんの旅のブログ」」(2013年6月投稿開始)は
URL:http://4travel.jp/traveler/donky2013/