ビルバオを流れるネルビオン川沿いの散策、周囲の街並みは、伝統的な景観から現代的な景観へと、変化を遂げてきました。
<<2015 バスク・バルセロナ紀行-21>
川沿いの遊歩道を道なりに西へと進んでいくと、往く手には、モダンアートを体現したデザインの橋が、夜の闇を映した漆黒の川面を跨いでいる姿が、目に入ってきます。
川面に映える、様々な色彩の街の灯りがたゆたう、幻想的な眺めも楽しみながら、個性的な橋の上にも立ってみました。
<スビスリ橋>(Zubizuri)
ネルビオン川(バスク語:Nerbioi スペイン語:Río Nervión)沿いの、遊歩道。
川に沿って灯を点している街灯の並びが美しい眺めに惹かれつつ、西へと歩を進めていきます。
遊歩道の街灯は、白色であるのに対して、対岸の市街地のそれは、オレンジ色のセピア調。
彼我で対照的な色彩の妙で、夜の街を素敵に彩っています。
前方に、山の形にも似た、個性的なアーチが小さく見えてきました。
モダンデザイン都市ビルバオ(バスク語:Bilbo スペイン語(公式名称):Bilbao)の観光スポットにもなっている、スビスリ橋です。
オレンジ色の街灯りと、漆黒な山肌や夜空とを背景に、ライトアップされた白い橋が、その特徴的な姿を浮かび上がらせています。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
橋の名称「スビスリ」とは、バスク語で「白い橋」という意味であるとのことです。
1990年から7年をかけ、1997年に完成しました。
設計者は、サンチアゴ・カラトラバ(Santiago Calatrava)。
ビルバオ空港(バスク語:Bilboko aireportua スペイン語:Aeropuerto de Bilbao)のターミナルのデザインも、手掛けています。
橋の美しさもさることながら、ネルビオン川の川面に燦めき揺らめく色とりどりの街の灯が、最も多彩で幻想的かつロマンチックに映えていたのが、この場所からの眺めでした!
スビスリ橋の後方には、これもネルビオン川に架かる吊り橋、サルベ橋(バスク語:Salbeko zubia スペイン語:Puente de la Salve)の特徴的な「赤いアーチ(L'arc rouge)」が見えています。
橋上の照明の並びが斜めとなっているその角度から、サルベ橋、画像右から左へと、かなりの傾斜がついた坂となっていることが窺えます。
優美さとスタイリッシュさとを兼ね備えた、スビスリ橋の全容。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
太いアーチからは力強さ、アーチから橋を支えるために張られているたくさんのケーブルからは繊細さの、対照的なイメージが調和された美しさを見せているようです。
橋の下を照らす白色光が描く、川面の光の帯の揺らぎも、夜の景観を情感深く演出しています。
このスビスリ橋、橋へのアプローチとなっている両側のスロープが、橋全体を支えているのですね。
姿だけでなく、構造も独創的な橋です!
スビスリ橋の南詰め。
広い階段状の広場が、設けられていますね。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
この大階段を挟んで、ツインタワーを成す高層ビルが2棟建ち、「ビルバオ新市街への入口にあたる門」に見立てています。
この複合ビルの設計者の一人、日本人建築家の磯崎新氏の名を取り、「イソザキ・アテア(バスク語:Isozaki Atea スペイン語:Puerta Isozaki)」と命名されています。
直訳すると、「イソザキ門」。
日本では、「磯崎ゲート」と呼ばれているそうです。
この大階段も、街灯の並びが素敵です。
スビスリ橋は、アーチだけでなく橋本体もネルビオン川の上で、緩やかな水平の弧を描いています。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
橋の下部の構造が水面に映ると、何やら生物めいた質感を感じます。
川面の揺らめきが、そうしたリアル感を醸し出しているのかもしれませんね。
川岸の遊歩道から橋へと上がる、スロープ。
路面にガラスを張って、下から異なる色の光を当てて、ポップな感じを演出しています。
離れた場所から眺めた時は、スリムなイメージでしたが、流石に橋を川の両岸で支える橋台部にもなっていることもあり、思いの外頑丈な造りとなっていました。
橋へと上がると、橋の形状が一層はっきりと、迫力をもって目の前に迫ってきました!
アーチは斜めに渡されていて、アーチから橋を支えるケーブルがハープの弦のように張られている、美しい光景です。
路面の「薄さ」もまた、印象的!
橋の上を、歩きます。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
通行中は、どうしても視線は頭上へと向けてしまいます。
路面のカーブと、直線的なアーチとが、それぞれ一旦反対方向への弧を描き、往く手の先で同じ地点へと再び収斂していく、印象的な眺めです。
白い光線のように張られたケーブルの幻想的な美しさに、目を奪われました。
橋を渡り切り、今度は北の方向から、イソザキ・アテアを望みます。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
カラトラバの真骨頂でもある、独創的なデザインの造形美を眼前で余すところなく堪能し、日本人も手掛けたツインタワーとの競演を堪能…贅沢なモダンアートの壮大な展示ですね♪
橋の路面はガラス張りで滑りやすいからか、路面中央部は滑らないシートが敷かれていました。
路面の端で下から照明を当てられているガラス面との、明暗のコントラストが強調されて、シックなカーブを描きます。
スビスリ橋の上を往復した後、再び遊歩道へ。
スビスリ橋とは、これでお別れ。
最後に、秀麗な容姿をもう一度、振り返って記憶へ焼き付けます。
橋の路面両端からそれぞれ、アーチへと延びるケーブルが重なるように交わって見えていて、夜空に不思議な斜め格子模様を描いている様子も、計算されたデザインなのでしょうか。
眺める角度によって容姿も変わる、変幻自在なスビスリ橋。
自由なインスピレーション発露の象徴のようにも思えた、「個性的」という表現では控え目に過ぎる独創的な橋に見送られて、川沿いの散策を続けました。
<2015 バスク・バルセロナ紀行-23>>
<<2015 バスク・バルセロナ紀行-21>
川沿いの遊歩道を道なりに西へと進んでいくと、往く手には、モダンアートを体現したデザインの橋が、夜の闇を映した漆黒の川面を跨いでいる姿が、目に入ってきます。
川面に映える、様々な色彩の街の灯りがたゆたう、幻想的な眺めも楽しみながら、個性的な橋の上にも立ってみました。
<スビスリ橋>(Zubizuri)
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ネルビオン川(バスク語:Nerbioi スペイン語:Río Nervión)沿いの、遊歩道。
川に沿って灯を点している街灯の並びが美しい眺めに惹かれつつ、西へと歩を進めていきます。
遊歩道の街灯は、白色であるのに対して、対岸の市街地のそれは、オレンジ色のセピア調。
彼我で対照的な色彩の妙で、夜の街を素敵に彩っています。
前方に、山の形にも似た、個性的なアーチが小さく見えてきました。
モダンデザイン都市ビルバオ(バスク語:Bilbo スペイン語(公式名称):Bilbao)の観光スポットにもなっている、スビスリ橋です。
オレンジ色の街灯りと、漆黒な山肌や夜空とを背景に、ライトアップされた白い橋が、その特徴的な姿を浮かび上がらせています。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
橋の名称「スビスリ」とは、バスク語で「白い橋」という意味であるとのことです。
1990年から7年をかけ、1997年に完成しました。
設計者は、サンチアゴ・カラトラバ(Santiago Calatrava)。
ビルバオ空港(バスク語:Bilboko aireportua スペイン語:Aeropuerto de Bilbao)のターミナルのデザインも、手掛けています。
橋の美しさもさることながら、ネルビオン川の川面に燦めき揺らめく色とりどりの街の灯が、最も多彩で幻想的かつロマンチックに映えていたのが、この場所からの眺めでした!
スビスリ橋の後方には、これもネルビオン川に架かる吊り橋、サルベ橋(バスク語:Salbeko zubia スペイン語:Puente de la Salve)の特徴的な「赤いアーチ(L'arc rouge)」が見えています。
橋上の照明の並びが斜めとなっているその角度から、サルベ橋、画像右から左へと、かなりの傾斜がついた坂となっていることが窺えます。
優美さとスタイリッシュさとを兼ね備えた、スビスリ橋の全容。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
太いアーチからは力強さ、アーチから橋を支えるために張られているたくさんのケーブルからは繊細さの、対照的なイメージが調和された美しさを見せているようです。
橋の下を照らす白色光が描く、川面の光の帯の揺らぎも、夜の景観を情感深く演出しています。
このスビスリ橋、橋へのアプローチとなっている両側のスロープが、橋全体を支えているのですね。
姿だけでなく、構造も独創的な橋です!
スビスリ橋の南詰め。
広い階段状の広場が、設けられていますね。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
この大階段を挟んで、ツインタワーを成す高層ビルが2棟建ち、「ビルバオ新市街への入口にあたる門」に見立てています。
この複合ビルの設計者の一人、日本人建築家の磯崎新氏の名を取り、「イソザキ・アテア(バスク語:Isozaki Atea スペイン語:Puerta Isozaki)」と命名されています。
直訳すると、「イソザキ門」。
日本では、「磯崎ゲート」と呼ばれているそうです。
この大階段も、街灯の並びが素敵です。
スビスリ橋は、アーチだけでなく橋本体もネルビオン川の上で、緩やかな水平の弧を描いています。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
橋の下部の構造が水面に映ると、何やら生物めいた質感を感じます。
川面の揺らめきが、そうしたリアル感を醸し出しているのかもしれませんね。
川岸の遊歩道から橋へと上がる、スロープ。
路面にガラスを張って、下から異なる色の光を当てて、ポップな感じを演出しています。
離れた場所から眺めた時は、スリムなイメージでしたが、流石に橋を川の両岸で支える橋台部にもなっていることもあり、思いの外頑丈な造りとなっていました。
橋へと上がると、橋の形状が一層はっきりと、迫力をもって目の前に迫ってきました!
アーチは斜めに渡されていて、アーチから橋を支えるケーブルがハープの弦のように張られている、美しい光景です。
路面の「薄さ」もまた、印象的!
橋の上を、歩きます。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
通行中は、どうしても視線は頭上へと向けてしまいます。
路面のカーブと、直線的なアーチとが、それぞれ一旦反対方向への弧を描き、往く手の先で同じ地点へと再び収斂していく、印象的な眺めです。
白い光線のように張られたケーブルの幻想的な美しさに、目を奪われました。
橋を渡り切り、今度は北の方向から、イソザキ・アテアを望みます。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
カラトラバの真骨頂でもある、独創的なデザインの造形美を眼前で余すところなく堪能し、日本人も手掛けたツインタワーとの競演を堪能…贅沢なモダンアートの壮大な展示ですね♪
橋の路面はガラス張りで滑りやすいからか、路面中央部は滑らないシートが敷かれていました。
路面の端で下から照明を当てられているガラス面との、明暗のコントラストが強調されて、シックなカーブを描きます。
スビスリ橋の上を往復した後、再び遊歩道へ。
スビスリ橋とは、これでお別れ。
最後に、秀麗な容姿をもう一度、振り返って記憶へ焼き付けます。
橋の路面両端からそれぞれ、アーチへと延びるケーブルが重なるように交わって見えていて、夜空に不思議な斜め格子模様を描いている様子も、計算されたデザインなのでしょうか。
眺める角度によって容姿も変わる、変幻自在なスビスリ橋。
自由なインスピレーション発露の象徴のようにも思えた、「個性的」という表現では控え目に過ぎる独創的な橋に見送られて、川沿いの散策を続けました。
<2015 バスク・バルセロナ紀行-23>>
対岸へは用事もないのに、橋の上を往ったり来たりしていましたw
ビルバオのライトアップは、光の演出のセンスが抜群に素晴らしく感じられました。
ネルビオン川、耳にも心地よい響きですよね♪
ネルビオン川の対岸は、見るからに居心地の良さそうな雰囲気のエリアですよね…羨望の念を抱きながら、散策していました。
旧市街食い倒れは再訪時の宿題となり、それまでは生唾を飲み込みながら、kikiさんのブログ記事を拝見し続けることになりそうですw
美術館からの帰りに渡り、橋の上から川を眺めていたのでよく覚えています。
寒さに耐え切れなくなり、橋を下りた所のカフェに逃げ込みました(笑)
この川、ネルビオン川というのですね。ちょうどtaろうさんのマークしたA-B区間の真ん中にあるこの川の名前のついたホテルに泊まっていました。
夜は旧市街の食べ物横丁ばかりに興味があり、夜景より食い気でした・・・・^^;