時には、旅の日常

管理人:taろう/旅先で撮ったスナップにコメントを添えて、他にも気の向いた事を綴っていきます。

北を目指す旅-39~稚内→札幌 快晴の絶景フライト

2017-05-09 06:18:25 | 北海道/日本
 日本最北の地から大阪への、帰途に就きます。

 <<北を目指す旅-38>

 稚内から関空へは、例年夏季には直行便が飛んでいるのですが、5月ではまだその時期には少し早く、札幌・新千歳空港で大阪行のフライトへ乗り継ぐ行程です。

 この日は、朝から素晴らしい快晴に恵まれて、空港へと赴く前に訪れた稚内の海岸から、利尻富士の美しい姿を眺めることができたので、空からもその絶景を期待しながら、テイクオフ。
 新千歳空港までは、飛行時間にして1時間足らずのミニフライトでしたが、期待どおり、空から眺めた風景を満喫することができた、素敵な絶景フライトとなりました!

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 稚内発札幌(新千歳)行の、ANA4842便への搭乗開始は、11時55分の出発時刻の15分程前。
 晴れ渡った青空の下、ターミナルから徒歩で機体(ボンバルディアDHC8-Q400)へと向かい、乗り込みます。

 ANA4842便は、満席の乗客を乗せて、定刻どおりに出発しました。



 稚内空港を離陸後、間もなく機体左側の眼下には、数時間程前に地上から眺めていた、日本海上に浮かぶ利尻島に屹立している、雪を戴いた利尻富士(標高1,721m)の荒々しくも美しい、迫力ある姿が!!

 「機内からも利尻富士を見ることができれば…」と、機体左側の窓側の席を押さえておいて、大正解\(^o^)/
 想像していた以上に、素晴らしい眺めでした!

 画像手前の陸地が北海道で、対岸の利尻島との間を隔てているのは利尻水道で、その幅は20km弱程。
 北海道側の海岸に打ち寄せる白波までをも、ハッキリと視認することができました。



 ANA4842便から、利尻の姿を見ることができるのは離陸直後で、機体は上昇を続けている最中なので、地上では考えられない、面白い角度で、絶景を眺めることができます♪

 利尻富士の山腹を浸食している、2つの大きな谷が見えていて、その谷の深さに、目を見張っていました。
 その姿から想像できるとおり、利尻富士とも呼ばれている利尻山は火山であり、もろい地質で登山道の崩落や荒廃も進んでいて、いつ登山できなくなってもおかしくない状態とのことです。



 利尻富士の聳える利尻島の全容は、上空から眺めることで、ハッキリと分かりますね!
 日本海へ達するまでの、利尻富士の優美な裾野を、より立体的に俯瞰することができて、ほぼ円形をしている利尻島の姿を、飛行機の窓から、食い入るように見つめていました。

 北海道と利尻島との間の海である利尻水道は、北海道側の数km沖合いまでは、水深が10mに満たない浅瀬とのこと。
 利尻水道の中程まで明るい青色をしていて、利尻島側の深い青との、美しいツートンカラーは、この水深の違いによるものなのでしょうか。



 この日は、利尻島だけでなく、その西隣に浮かぶ礼文島ももちろん、上空からも見渡すことができました^^
 画像では、利尻島の右上辺りに見えている島影が、礼文島です。
 島内の最高地点が礼文岳の頂上の、標高490mと、利尻島に比べると平坦であるといってもいい標高差が、圧倒的な存在感を誇る利尻島に対して、半ば霞んでしまっている、気の毒な上空からの眺めとなっています;

 利尻島と礼文との間の海は、礼文水道で、その幅は10km弱と、利尻水道の半分程度。
 北海道からは、60km程離れています。

 利尻富士は、山体だけでなく、頂上に掛かっている雲までが、立体的に見えていますね。



 上空からの絶景も披露してくれた、利尻富士に見とれること5分と少々…遂に上空からの眺めも、これで見納めのようです。
 気が付けば、最初は圧倒的な迫力で眼前に大きく迫ってきた利尻富士の姿が、遙か遠方に小さな島影となっていました。

 直線状に延びる、サロベツの海岸線の美景と共に、日本最北の絶景に、別れを告げます。
 画像右下端には、天塩川の河口部が、写っています。



 留萌(るもい)附近の上空を過ぎると、それまで飛行してきた日本海沿岸沿いから、利尻富士同様に、まだ雪を戴いて真っ白な装いの、標高1,492mの暑寒別岳(しょかんべつだけ)を主峰とする増毛山地(ましけさんち)の眺めが、眼下に広がってきました。
 正に「山塊」といった感じの、峰々の集まりが白く輝いている様子もまた、美しい景色です。

 日本海に面している増毛山地の海岸線は、険しい断崖の地形となっていて、雄冬岬(おふゆみさき)にある集落が陸路で札幌等との通年往来が可能となったのは、平成4年(1992年)10月以降のことでした。
 現在、海岸沿いに、札幌方面と稚内方面とを結ぶ、「日本海オロロンライン」が通っていて、美しい風景を眺めながらのドライブを楽しむことができます。



 増毛山地上空を越えると、札幌までのフライトも終盤。
 石狩平野の田園地帯を眺めながら、新千歳空港へ向けて、南下を続けます。

 石狩川が大きく蛇行して、石狩湾にある河口へと流れていく景色が、印象的でした。



 やがて、札幌近郊の上空に差し掛かってきたようで、住宅地らしき家並みも、多く見られるようになってきました。
 地図等を検索したところ、岩見沢にほど近い、JR函館本線の幌向(ほろむい)という駅周辺の模様。

 小さな住宅街も、北海道らしい碁盤の目状の街割となっているのが、目を引きます。



 このフライトの目的地である、新千歳空港が見えてきました。
 滑走路や、半円形のターミナルを、ハッキリと見て取ることができます。

 ANA4842便は、一旦新千歳空港附近を、更に南へと通り過ぎます。
 南から滑走路へ、アプローチする模様。



 新千歳空港を南へと通り過ぎたANA4842便は、千歳の南に位置する苫小牧(とまこまい)沖の太平洋上まで出て、北へとUターン。
 再び空港へと向け、更に高度を落としながらアプローチしていきます。

 Uターンする前後辺りから、気流の影響もあり、かなり揺れながらの降下でした;

 座席がランディングギアの格納されている、エンジンナセルの真横であったので、着陸のためにランディングギアが格納部から出てくる(稚内離陸時には、逆に格納される)一部始終を、初めて目にしました。
 利尻富士の風景と併せて、動画を撮っておきたかったのですが、コンデジのSDカードの容量が満杯となり、撮影中に強制終了(爆)
 大慌てでいらない画像を消去して、ここまで何とか撮り繋いできていたのでした(-_-;)



 ANA4842便は、55分の飛行時間で、12時50分に札幌・新千歳空港へ到着。
 稚内から、正に「ひとっ飛び」といった感じで、あっという間に札幌へと着いたフライトでした。

 往路に乗車した、札幌発稚内行の特急「スーパー宗谷1号」の所要時間は、実に5時間5分を要しただけに、一直線に飛行できる空路の所要時間の短さの実感は、鮮烈なものでした!

 ANA4842便は、新千歳空港では、沖止め。
 ターミナルからかなり離れた場所で降機となり、傍らで待ち構えていたバスに乗って、ターミナルへと赴きます。
 ANA4842便の機首に、バスのボディが映っていますね。
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 流石に北海道の空の玄関口である、新千歳空港。
 南樺太の都市ユジノサハリンスク(Южно-Сахалинск/Yuzhno-Sakhalinsk)との間の国際路線を持つ、ロシア(Россия/Rossiya)のオーロラ航空(Аврора/Aurora)の機体(ボンバルディアDHC8-Q200)です。
 稚内の目と鼻の先まで、飛んでいくのですね。

 オーロラ航空は、樺太やロシア極東と日本を始め東アジア諸国とを結ぶ路線を就航させているエアラインで、日本路線では、札幌の他には東京(成田)へ、南樺太のユジノサハリンスクとロシア極東のウラジオストク(Владивосток/Vladivostok)から乗り入れています。



 バスは、ターミナルへと、だいぶ近付いてきました。
 急がない時は、こうしてバスで空港の様子を外からノンビリと眺めることのできる沖止めも、イイものです♪

 ANAのブルーの機体の中で(といっても、2機ですが)、ピーチの機体のピンク色が、ひときわ目立っていました。



 バスは5分程で、ターミナルに到着しました。
 やはり、近くに飛行機を目にすると、ワクワクしてしまって、テンションも上がりますw

 新千歳空港では、この旅の最終行程である、神戸空港行のフライトへと、乗り継ぎます。
 ここまで来るのに、既に10分程経過してしまったので、正味の乗り継ぎ時間は、約40分。
 少々急ぎ足で、乗り継ぎ便のゲートへと、向かいました。

 <北を目指す旅-40>>



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2 コメント

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Unknown (タヌ子)
2017-05-12 23:18:23
またしても怠け病が再発し、暫くPCから遠ざかっていましたが、フランスに戻って1週間、漸く日々の暮らしのペースがつかめてきました。
北を目指す旅、一気に拝読。
その間、頭の中ではハイ・ファイ・セットの『荒涼』がリフレインしてました。
この辺りの温泉に油が混ざっているのなら、北方領土をロシアが返したくないのも納得です。
灰色の利尻富士だけではなく、青空に映える利尻富士、そしてなんと空からもご覧になったのですね。
空から見ると、そこに人が住んでいるとは思えない空間ですね。
素晴らしい景色と北海道ならではの美味しい食事、いつかゆっくり1か月ぐらいかけて北海道を周遊してみたいです。
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タヌ子さん。 (taろう)
2017-05-13 21:55:48
この旅を終えて1年が経ってしまい、早く旅行記も終えねば…!と急ぐも、実生活が慌ただしくなり、3日毎の更新が限界でしたが、何とかもうすぐフィナーレを迎えられそうです;
油分を含んだ道北の温泉、元々は、石油と温泉のどちらが目的で掘削したのでしょうね。
関西へと帰る日になって、ようやく快晴に恵まれた、この旅行でしたが、空からの利尻の眺めは、とても見応えのある絶景でした!
飛行機の窓にかじりついて、見とれていましたw
本当は、離陸して日本海上に浮かぶ利尻が見えてくる様子を、動画で撮りたかったのですが、コンデジのSDカードのメモリが一杯になり、あえなく撮影強制終了(ToT)
無駄に撮った写真は、サッサと削除すべきですね;;
いつの日か、お隣の礼文共々、美しい日本の北の果ての島々へ、渡ってみたいものです。
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