時には、旅の日常

管理人:taろう/旅先で撮ったスナップにコメントを添えて、他にも気の向いた事を綴っていきます。

北を目指す旅-15~五能線 日本海の絶景ローカル列車

2016-07-26 08:04:18 | 東北/日本
 北の日本海沿いを往くローカル線の旅は、乗車時間が2時間を超えましたが、まだまだ道半ば…深浦からの行程では、天気も回復してきて、雄大な日本海は海原を紺碧に染め、車窓風景を美しく彩ってくれました。

 <<北を目指す旅-14>

 深浦までの、荒れ模様な風景は一変して、春から初夏へと移りゆく爽快さを肌で直接感じ取りながら、時間の経過も忘れて、車窓を移ろう素晴らしい景色に魅せられどおしの道中でした。
 昨年(平成27年/2015年)秋の旅行では、車の運転で見とれる訳にはいかなかった「車窓を移ろう絶景」を、心ゆくまで堪能します!

 <五能線>


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 深浦に停車中の、東能代発五能線経由弘前行の普通列車。

 目指す五所川原までの行程において、距離、所要時間ともに、ほぼ中間にあたる、深浦です。
 対向列車との行き違いは、この駅では行いませんが、4分の停車時間となっています。

 ホームだけを眺めると、普通の駅ですが…。



 列車へ戻り、車内から海側を見ると、このとおり、岩場が白波に洗われているという、迫力のある光景が目の前に!
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 天候は回復傾向でしたが、波の様子を見るに、風は強風のまま衰えてはいないようです;
 間もなく、9時31分の出発時刻となり、深浦を発ちました。



 列車は深浦を出発するとすぐ、波打ち際へと再び近付いて、海岸線をなぞるように進んでいきます。
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 風さえ遮ることができれば、とても清々しい風景の流れゆく様を、存分に堪能することができます♪



 日本海が、素晴らしく深みのある碧を、惜しみなく披露してくれました!
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 この場所は、護岸工事が施されていましたが、護岸が描くカーブが印象的で、目を引きます。
 この護岸のかなり上の部分まで濡れていますね…やはり、この日は相当に波が高いようですね。



 荒涼とした陸と、紺碧の海とのコントラストに、視線は釘付けです。
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 岩や浜辺へ打ち寄せる、輝くような白波も、風景の美しさに彩りを添えています。



 線路脇は、波消しブロックでガッチリとガードされている区間が、かなりありました。
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 日本海の荒波に絶えず晒されているのですから、このようにしなければ、あっという間に線路も浸食されてしまいますね;;

 それにしても五能線、波打ち際の本当にすぐ側を、延々と走ります!
 この先も、行く手に見えている地形の海岸線をなぞるように、鉄路が続いているはずです。



 海からの強風を緩和するための柵も、海辺の駅などでは建てられていました。

 当然潮風であり、また、時化の時などは波飛沫も浴びそうな位、海が目の前に迫っているので、赤く錆びてボロボロになっている部分も、かなり見受けられました。
 画像に写っている柵も、所々補修されているのが分かりますね。



 30秒足らずの短い動画ですが、波の打ち寄せる様子が、割とリアルに撮れていました。

 この区間も、まだ大きな町はなくて、車内はガラガラ。
 寄せては返すだけなのに、この波の動きには、何故か心惹かれてしまって、目を離すことができません(^^;)



 寄せては返す荒波に浜辺の砂も一緒に掻き混ぜられているのか、微妙な濁りを見せている海の色が、印象的です。
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 雄大な自然と、護岸に見られる、鉄路を守ろうとする人の意志とが、せめぎ合いながらも調和のとれた美しさを見せているように思えました。

 行く手にポッカリと口を開けているトンネルの坑口も、風景のちょっとしたアクセントとなって、ワクワクとした楽しい気分を盛り立ててくれているようです^^



 波消しブロックにうねりが寄せるたび、白い飛沫となって、盛大に砕け散る様子は、見応えがありました。
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 波消しブロックと護岸との間には、波が運んできたであろう、夥しい漂着物が…;



 海辺を快調に駆け抜ける様子を、しばらくの間、動画で撮影してみました。

 五能線が、いかに「海のすぐ傍」を走行しているのかを、実感することができると思います。
 この海の近さ、美しさ…JR東日本もリゾート列車を複数走らせ、五能線が絶景路線として人気を博するのも、納得ですね!

 動画の最後で停車した駅(ホームは反対側)は、車内放送で車掌さんが「かそせ」と案内していましたが、「風合瀬」と書きます。
 他にも、「艫作(へなし)」や「驫木(とどろき)」等、個性的な難読駅も多い五能線です。

 この動画の最初に撮ってある辺りは、前の年(平成27年(2015年)9月)にも車を停めて、その風景を撮影しました。
 その時は、車を運転していたので、今回のように、沿線風景が車窓を流れていく様子を、ジックリと眺めることができませんでした。
 今回は、その時の分も含めて、車窓を移ろう美しい海の眺めを、しっかりと記憶に焼き付けます!



 波が引いた直後、海水が滲みた砂浜もまた、必見の美しさ!
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 浜に打ち上げられた流木にも、趣を感じてしまいます。



 五能線には珍しく、海岸もゆとりのある広さを感じることができた風景。
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 手前の道路、車で走っても、気持ちが良さそうですね♪



 寛政四年(1792年)の地震で海底が隆起した景勝の地、千畳敷も、目前に眺めることができる五能線です。
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 もっと広々とした景色を、この直前に見ることができたのですが、撮影のタイミングを逸してしまいました(爆)



 千畳敷の海岸へのアクセスも抜群な、千畳敷の駅。

 能代から、五能線と寄り添うように日本海沿岸を走る、国道101号線を渡ると、すぐに千畳敷海岸へと出ることができます。
 途中下車したいのは山々でしたが、ここで下車してしまうと、次の列車まで4時間以上待つこととなってしまうので(平成28年(2015年)5月現在)、わずかな停車時間の間、海を眺めるだけで我慢しました。



 千畳敷を出発後も、しばらくの間は、国道を走る車とともに、雄大に開けた風景の中をのんびり走行します。
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 雲が多いながらも、影ができる程度には陽が差している状況。
 この先も、何とか天気が保って欲しいと願いながら、景色を眺めていました。



 鰺ヶ沢(あじがさわ)へ近付くと、列車は一旦海岸線を離れて、内陸へと向きを変えます。

 この列車の始発駅である、東能代からの乗車時間は、3時間を超えました。



 海側とは反対側に、「津軽富士」とも称されている、岩木山を望むことができました。

 鰺ヶ沢到着まで、あともう少しです。



 11時33分、鰺ヶ沢(あじがさわ)へ到着しました。

 深浦から約1時間、東能代からは3時間10分の所要時間です。
 およそ2時間半にわたり、途切れることなく日本海の絶景をじっくりと楽しみ続けることができた、五能線の鰺ヶ沢までの旅路でした!

 鰺ヶ沢では、31分の長時間停車。
 駅構内や駅周辺をぶらつきながら、出発を待ちます。

 <北を目指す旅-16>>



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4 コメント

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Unknown (kiki)
2016-07-26 20:50:47
荒波、深青のこれぞ日本海という画ですね。
海辺ギリギリを走るローカル列車、旅感に一層浸れそうですね♪
地方に行くと難解の駅名が多いですね。
のんびりとしたローカル線旅に憧れますがせっかちな性格上かいつも最終的には短時間行程を模索してしまいます・・・・。
続きも楽しみ☆
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kikiさん。 (taろう)
2016-07-26 21:51:55
実は、この日も青森県津軽地方は、物凄い強風が吹き荒れていて、昨年のビルバオを思い出していました(^^;)
五能線、聞きしに勝る素晴らしい車窓風景です!
4時間を超える乗車時間に耐えられるか心配でしたが、長時間停車ではホームや駅周辺をブラつけたし、何より車窓からの絶景が、時間の経過を忘れさせてくれました♪
漢字の勉強にもなるw五能線には、快適なリゾート列車(スピードも速いです)も走っているので、機会があれば、是非この絶景を楽しんでみてください!
この後少々変わったルートで北海道を目指しますが、しばらくは津軽路の記事が続きますので、お楽しみに^^
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Unknown (タヌ子)
2016-07-27 07:42:54
海は荒海、向こうは佐渡よと歌われるぐらいなので、日本海は荒れているのが普通なのかもしれませんね。
子供の頃は毎年夏に日本海を渡っていたけれど、それほど荒れた海に遭遇した記憶がないので、荒海になる率は夏はぐんと下がるのでしょう。
新幹線のスタイリッシュな姿も見るのも楽しいけれど、こういうローカル線の箱のような電車を見ると、旅に出る楽しみがじわじわと湧いてきて、車内に乗り込むとワクワクします。
潮風で錆びやすくなるし、日本海でも津波が起きることがあるのに、何故こんなに海の近くに線路を敷いたのか不思議です。
でも、日本には海岸沿いを走る鉄道が多いから、乗客の目を楽しませるという目的だけではなく、きっと何かちゃんとした理由があるのでしょうね。
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タヌ子さん。 (taろう)
2016-07-27 22:26:02
太平洋側で育った人間としては、日本海というのは、やはり特別な海のイメージを未だに抱いていて、この眺めを前にすると、テンションも上がってしまいますw
荒れるのは冬かなぁ、と思っていたので、この時期に荒れ模様の様子も見られたのは、幸運でした。
この五能線は、そんな日本海の眺めを間近に、延々と眺め続けることができる、日本でも指折りの絶景路線だと思います!
好みによって、のんびりローカル列車や快適リゾート列車といった選択も可能で、人気の路線というのも頷けます。
今回は久々に、ローカル列車にドップリ4時間以上の旅を満喫して、大満足の道中でした♪
海岸沿いの路線が多いのは、山がちな国土で沿岸の集落が多いことや、建設当時の技術では、山を貫く長大トンネルを掘る技術がなく、海岸沿いをなぞるように線路を敷くほかなかったのでしょうね。
おかげで、眺めの良い路線が残っている訳で、収支は厳しいとは思いますが、こうした路線は是非、今後も存続してほしいですよね。
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