「牛窓の旅」 訪問地 その1
特別史跡 閑谷学校
所在地 岡山県備前市閑谷84


閑谷学校は、1670年に備前藩主池田光政が創設した庶民教育の施設。
その中心となる講堂は1701年に完成したもので、
備前焼の屋根が後背地の里山の緑に映え、美しい輪郭を見せてくれます。
校地は特別史跡、講堂は国宝。
かなり広い敷地には、講堂の他、神社、聖廊があり今は遊歩道になっている
通路を越えると学房跡と資料館があります。
それらを取り囲む石塀は見事な物です。

静寂で凛とした空気、300年以上も昔には、遠く実家を離れた子供達が
共に寝起きし学んでいたのかと思うとなんとも言えぬ感動を覚えます。



立面図



講堂内 及び 廊下



洒落た窓枠

飲室・習芸斎(休憩室)の見事な梁、


聖廊への入り口には櫂の木が植えられ、秋には右写真に写るような
見事な花を咲かせるそうです。
昭和天皇が少年の頃、当地を訪れられた時に植えられた木だそうです。
(資料館に写真有り)
聖廊とは、孔子像を祭る大成殿があり、釈菜という儀式が毎年10月に
執行される。





765メートルにも及ぶ、見事な石塀、 左側
講堂より学舎への遊歩道
(右側には火除山が作られ、
万一、学房から出た火が講堂に及ばぬよう工夫されている)
奥に見えるのが資料館となっている場所、岡山藩主池田光政についてや
その他興味深い資料がたくさんあるので是非資料館にも足を運んで下さい。
資料館では、当時の学生達の生活が漫画で書かれていて、現代の子供にも
興味が持てるよう配慮されているのだなあと感じました

学房からこの遊歩道を通り講堂へと向かう子供達の姿が浮かびます。

多くの見どころとパワーを感じる閑谷学校でした。
岡山のことをほんの少しですが知る機会を得て、
公人・文化人・学者・芸術家・etc・・・・
多くの著明人を輩出している県であることも知りました。
現在では、隣接の県青少年教育センターにおいて、
池田光政の教育への想いが後世に伝えられているようです。
地名どおり、
本当に山多き県で焼き物が有名な事も納得です。
次は、
備前焼の人間国宝の作品との出会いを綴りたいと思います。