不登校問題を考える・子ども応援センターTomorrow 

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不登校24万人 不登校施策を問う

2022-11-03 11:25:12 | 考察

Series 不登校問題を考える

なぜ、子どもたちは不登校になるのか

不登校24万人 不登校施策を問う

 不登校が24万人を超えた。小学生の70人に1人、中学生の20人に1人、これは、もう、異常な状態だ。にもかかわらず、文科省は、これまでと同じ対策に固執している。文科省の施策のデーターベースとなっているのが、毎年行っている「問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」である。

この調査が不登校の子どもたちの思いと全くかけ離れていることは、Series不登校問題を考える「第2章 不登校問題の元凶は学校である!」で指摘したとおりである。さらに、いま、文科省は、従前の施策に加え、教育機会確保法による施策を推し進めようとしている。その基調は、「不登校の子どもたちは、学校以外の場で学んでもいい」というものである。

文科省が推奨する学校外での学びと言っても、その主なものは市町村教育委員会が設置している「教育支援センター(適応指導教室)」であり、2021年度の利用者は25,209人である。また、フリースクール等の民間施設などの利用者は9,129人であった。これらの利用者は、前年度より若干増えているとはいえ、全不登校者の1割に過ぎない。残り9割の子どもたちには学校外の学びの場が保障されているとは言えない状況である。学習支援センターやフリースクールも質量ともに不十分である。この状態で、学校外での学びを推奨しても、実際は、放置そのものである。

学校に行けない子どもたちは、学校に行けなくなったその時点で、多くの人的負担を負い、学びの場さえ失っているのである。そのような子どもたちに、“相談する場所は作ってるから利用して” “学校のほかにも学ぶ場があるから” と言っても、1割程度の子どもたちしか利用できない状況である。

これが、不登校をなくすためのまともな対応、施策なのか。

 

不登校問題について考えたい方は、ぜひ、

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