goo blog サービス終了のお知らせ 

さんそな日常

さんそが綴る日常あれこれ

「母親」

2004年07月06日 22時08分37秒 | 記憶
電車に乗ると、
時たま思い出す。

学生時代、電車で大学へ向かっていた時のこと。
私はドアのそばのつり革に掴まって、途中で会った部活の後輩と話していた。
ドアのところには男の子とその母親。
子供は機嫌良さそうに時折はしゃぎながら窓の外を見ている。

降りる駅に着いた。
私達のいる方、子供が立っている方のドアが開く。

次の瞬間。その子供の叫び声のような泣き声が辺りいっぱいに響き渡った。
開くドアに手をついていたらしく、戸袋に引き込まれたのだ。
私と後輩は一番近くにいたのでとにかくこれ以上引き込まれないように開くドアを押さえる。しかし開く力はかなり強く子供が手を抜けるようになるまで戻せそうにない。
子供は泣き叫び続けている。
そこはホームの中程だったのですが外に出ていた私は車掌さんの方に向かって「ドアを閉めてください!」と何度か大きな声で言った。
そして閉まるドア。
一度全部閉まりきった後、すぐにドアは開いた。

そこには床に膝をついて、
しっかりと、
力いっぱい子供を抱き締める母親の姿があった。

その時は私も後輩もその出来事にびっくりしてしまっていて、よく覚えていないのですが、しばらくホームにいたあとに大学に向かいました(改札を通るときに駅事務所に親子がいるのを見かけたことは覚えています)。その後大学まで歩く道のりのこともあまり覚えていません。


しかし今、ふとした拍子に思い出します。
私はその子供を抱き締める、母親の姿を忘れることが出来ないのです。

あの日の流星

2004年07月02日 23時33分02秒 | 記憶
我楽多blogさんとこ見て思い出しました。
あの日の獅子座流星群。

あの時私はまだ会社の寮にいて、ネットで今夜流星群だとしり、一人で寒い寒い外で待ってました。
あいにくその日その場所はすごい曇りで…。
でも粘っていると時間と共に晴れていく空。
一番見えるところを求めて寮の最上階の階段踊り場へ行きました。
そこは座って見上げるとほぼ全天が見渡せるところで…。

座って見上げた途端!
真上の空を真っ二つに切り裂くように緑色の流星が!
線、ではなくて絵筆で引いたようなぶっとい緑色の帯が、ぶわっと視界の下から上へいっぱいに横切ったのです。


はっきり覚えているのはこれだけです。
私はたぶんあの夜空ひとすじの緑を、一生忘れないでしょう。