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【プロ野球】巨人開幕3連敗

2005-04-04 11:23:09 | スポーツ
巨人、史上初の2年連続開幕3連敗 (日刊スポーツ) - goo ニュース


まぁ開幕戦の視聴率も過去最低だったようですし、酷いもんですな。

今の巨人について細かいこと言えば、要は「昨年までの反省が何一つできていない」。
試合以前の、メンツやオーダーについてのお話。


まず攻撃面。

野球は、基本はバッターとピッチャーの一対一の勝負ではあるが、3つアウトになる前に1塁~3塁とランナーが回ってホームベースに辿り着けば1点という大前提のルールがある以上、『ランナーを出す』ことと『ランナーを進めて返す』ことはとっても重要である。

何と言っても、ノーアウトの時フォアボールで出たランナーが俊足で盗塁が成功すれば、後はノーヒット(送りバントや一ニ塁間へのゴロ等+スクイズや犠牲フライ等)でも1点取ることが可能なのだ。

ホームラン(以下HR)は、打ったところで所詮10打席に1回(*注1)弱であるから、長いリーグ戦では今の巨人の「4番並べとけ打線(*注2)」はやはり効率が悪い。低反発球が採用された今シーズンは尚更、だ。


次に守備面。

センターに俊足強肩のキャプラー入れたことだけはまだ評価できる。
が、投手陣は相変わらず余りにもお粗末である。セの中では最弱と言っていい。計算できる先発がコンディション万全でない上原と大ベテランの工藤しかいない。ってことは当面、先発の完投を望むのは非常に難しい。

にも関わらず、後ろは全く信用できない。新外国人のミセリは、某雑誌によると堀内が直訴して獲ったらしいが、その際判断材料になったビデオは数年前の絶頂期のものだけだったなんて記事もある。ホントなら呆れる話である。

まぁ細かいことはともかく、昨年信頼に値する結果を残していないシコースキーや既に敗戦処理イメージが強い前田などを未だに残し、新戦力は上のミセリを除くと殆ど未知数の若手ばかり、それで新シーズン臨んでるのが理解に苦しむ。


この開幕3連敗も、言ってみれば自業自得のようなもんである。「相手チームに全然怖がられていないピッチャーが後半出てくる」のは勝負事として見れば致命的な欠陥だ。今年も優勝はおろか、下手するとAクラスも危ない、かもしれない。


で、巨人という伝統も資金力もありファンの数も多いチームがここまで弱いとなると、当然リーグ・野球界全体にもいい影響を及ぼさない。

強くてしかるべき象徴的チームがあって、その強さに魅かれるファンがいて、逆にその強いチームを頑張って倒すチームに魅かれるファンがいて、だからこそ対決の構図が盛り上がる訳で。
全員(全チーム)どんぐりの背比べの競争というのもそれはそれで面白いのだが、感情移入は強いチームがある方のがし易い。(勿論競争とは関係なく地域として応援する要素も今の集団プロスポーツには欠かせないけれど)


スターがどんどんメジャーに流出してしまう今の日本のプロ野球界も、昨年の大騒動から未だ過渡期にあり、この流れは当分続く、と考えた方がいいかもしれない。
改革すべき点はまだまだ沢山ある筈だ。根本的なプレー時間の長さの問題とかね。



*注:
(1)
《140(試合)×3~4打席》÷《シーズン最多HRを50本前後と仮定》の概算

(2)
正確に言えば、昨シーズン~今の巨人は「つながりのある打線」になっているとは言い難く「打"点"」でしかないのだが、「打点」という言葉は「チームが得点をあげたときの打者につくポイント数」の野球用語として既に存在するので、本文中では「打"点"」という表現は控えた。