常に懐かしいものを追い求めている私にとって、最も重要なキーワードは「昭和40年代から50年代くらいまでの京都の街」。
子供の頃からの記憶に残る京都の街並は、私にとっては何ものにも代え難い宝物のような存在。残念ながら現在の京都の街並は、その当時の様子とは大きく様変わりしてしまって、「古都」というイメージでさえなくなっているように思いますが、それでも私が大学生だった昭和の最後の年くらいまでは、まだ昔の京都の面影があちこちに残されていました。
昔のように週一回放送の「映像タイムトラベル」を楽しみに待つようなこともなくなり、現在はネットで気軽に懐かしい映像が楽しめるような便利な世の中。観光都市であるため、他の都市に比べると比較的古い映像が残されている京都は、YouTubeでも容易にタイムスリップすることが可能です。そんな時、私がもっともタイムマシーンで戻ってみたいと思う昭和40年代の京都の街並に、手っ取り早く辿り着くキーワードとなるのが、日本で最初の電気鉄道でもある「京都市電」です。
20年近く前に書いたエッセイにも当時の感想を書いている京都市電は、もちろんその乗り心地も記憶しているし、京都の街中に走っていたその姿も沢山記憶に残っています。先日Nゲージサイズのモデルも発売され、ますます私の中では懐かしい記憶がよみがえってきています。