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ねこの目

読書記録

生きてりゃいいさ 河島英五伝

2025-04-24 23:39:11 | 日記
生きてりゃいいさ 河島英五伝

花房 観音

1975年、シングルレコードのB面として発売された「酒と泪と男と女」は、

50年の歳月を経て、今日もどこかでだれかが歌っている。



河島英五がこの曲を作ったのは18歳の高校生の時だった。

大人の世界を冷めた目で見ていた青年は、やがて世界を旅し、

メッセージ性の高い曲をたくさん生み出していく…。



「あのねのね」のバックバンドとして屈折した思いを持っていた下積み時代。

日本酒のCMに起用されて売れた「酒と泪と男と女」。

シルクロードを漂流した一人旅。

円空の後ろ姿を追って、バイクにギターを積んで日本各地で歌った日々。

笑福亭鶴瓶、桂南光、原田伸郎、バンド「ホモ・サピエンス」、

友人らが回想する英五とのピリピリした時間と深い情。

家族を心から愛し、病に侵されながらもステージの上に立ち続けた。

そして2001年4月、48歳の若さでこの世を去った。



『京都に女王と呼ばれた作家がいた』で

ミステリー作家・山村美紗の生涯を描いた花房観音が、

英五の娘、河島あみると出会ったことから、

世間がイメージする「男らしい」河島英五と違う英五の姿を知り、

その生き様にのめりこみ、生涯を書ききった、渾身の一作。
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