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フィルムカメラの黄金時代--ニコン FM

2007-08-08 | カメラ
 そろそろニコンのカメラを取り上げないとニコン党に叱られそうですので、今回は、1977年(昭和52年)5月に発売された「ニコン FM」を紹介します。
このカメラは私が最初に自分で購入した、一眼レフカメラです。ニコンが最高級機F2を発売してからは、中級機としてのニコマートFT2が存在していましたが、設計も時代遅れで、大きくて重いカメラでした。1977年「ニコン F2A FT3」が3月同時発売され2ヶ月後に「FM」が出てから気にはなっていたカメラでした。丁度結婚も決まり、新婚旅行に持っていくつもりでカメラを買おうと考えていました。当時、兄が「アサヒペンタックスSPF」を使っていましたので、時々借りて撮影していました。ニコンF2、キャノンF-1はとても高価で、当時の月給ではとても買えませんでしたので、カタログをもらって眺めるのが楽しみでした。1978年の暮れ、ボーナスをもらってから、購入しました。レンズは標準Ai50mmF1.4です。後に、広角Ai28mmF2.8とAiズームニッコール80-200mmF4.5を購入しました。新婚旅行は当時人気が出てきた、ハワイに行きました、写真を写したくて、フィルムも沢山用意し、あちこちで写してきました。27年前になってしまいましたが、写真を写すのが楽しみだった当時が懐かしいですね。
現地ガイドの女性が、二人の写真を何回かこのカメラで写してくれましたが、その方が、このカメラのファインダーをのぞいて、びっくりされたのを覚えています。その方が言った言葉は「今までいろいろなカメラで写すことがありましたが、こんなにファインダーがはっきり見えて写し易かったカメラはなかった。」といわれました、さすが日本のカメラ技術はすでに世界トップクラスの実力だと絶賛しておられました。

下の写真は、当時の「FM」のカタログをデジカメで撮影したものです。
この当時、一眼レフのカタログは最新技術や機能を詳しく解説してあり、読んでいるだけで、欲しくなってしまいます。今このカタログを見ても当時メーカーが本気で開発に取り組んでいる姿勢がよくわかります。今となっては貴重な資料として大切に持っています。



このカメラ「ニコン FM」の開発の経緯や技術解説はニコンホームページに詳しく解説されていますので読んでみてください。

レンズの絞り値をカメラ本体に伝える機構としてAi方式(Automatic Maximum Aperture Indexing:開放F値自動補正方式)を前提とした初の機種(採用した初の機種はF2photomic AとNikomat FT3)。FMの登場によりレンズのAi方式化が一気に進み、Nikomat以来の「ガチャガチャ」方式は姿を消す事になる。Ai方式に対応したレンズはAiレンズと呼ばれる。FMは連動レバーを倒すことで非Aiレンズも装着可能(この場合開放測光はできず絞り込み測光となる)。FM2からはこの機構が廃止されAiレンズのみ使用できる。この方式が発展し後にプログラム制御に対応したAi-Sレンズが登場します。

 私のFMは初期型になります。シャッターレリーズロックリングと巻き戻しクランクつまみ部分の両方にローレット加工が施されていますが、後期型では順次省略されています。コスト意識を高め生産効率を上げるため仕方がないと思いますが、機械好きマニアでは、やはり手のかかったものが魅力的です。(ニコンFもバージョンが豊富です)
購入当初は、すこし軽くて、ミラーショックも大きく、耐久性も不安でしたが、故障は1回もせず、天体撮影などにも活躍しました。現在は出動回数もほとんどありませんが、バルブ撮影の多い天体関係では重宝します。



ニコン FM 性能諸元

型式     マニュアル方式一眼レフカメラ

シャッター  コパル縦走りフォーカルプレーン

ストロボ   X接点及びホットッシュー

シャッター速度 B.1~1/1000 ストロボ同調速度1/125以下 

ピント方式   マニュアルフォーカス

ファインダー  ペンタプリズム式 視野率 93% 倍率 0.86倍 スクリーン交換不可

フィルム送り  手動

マウント   ニコンFマウント(Aiレンズ及びレバー操作で非Aiレンズも装着可) 
露出表示   赤色LED 受光素子SPD

大きさ・重量 約142.5×90×60mm 約590g(ボディのみ、電池除く)

電源・電池  SR44×2

備考    

特徴・概要 モータードライブ MD-11またはMD-12

付属品    ストラップ

発売年月   1977年5月

発売時価格  57,000円(ボディのみ) 93,000円(50mm F1.4レンズ付)
       ブラックは5000円高

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