猫の住む街駅前珈琲店

家に帰る前にひと休みしていきませんか?最近はB T Sと韓流ドラマとフラダンスにはまってます。

介護アルアル

2021年12月03日 15時32分58秒 | 家族のこと

母が入院して3週間経った。

先生から施設に移る話を聞いて、母は一泊家に帰りたいと言う。

そうでしょうね。家に帰れないと思って入院していないもんね。

けれどなんとなく母は、家族が先生に頼んで入院させたと思っているふしがある。

面会に行っても不機嫌で家に帰りたいと言う。

入院してから体調が安定してるから、入院している意味がないと思っているようだ。

入院前日は、一晩にニトロを2粒もなめたりしていたのに。

7月と9月は救急車で運ばれたのに。7.8.9.11月にそれぞれ入院しているのに。

入院しているから食べられないけど、家に帰れば食べられると思っている。

 

今までいろいろやってきたのに、恨まれているようでガッカリだ。

訪問看護師さんや透析のスタッフ、病院の先生たち、たくさんの人に優しくされて、それが当たり前になっている。

私が実家で専門介護士みたいについているのも当たり前になっている。

 

看護師さんに、こんなことを話すのは気が引けたが、思っていることを電話してみた。

「家族に捨てられたと、患者さんが言うのはアルアルですね。(つまりよくあるってことです)

ご家族や看護師にそうおっしゃる人もいますが、(母は)マイナスなことはおっしゃいませんよ。

心の整理がつかないだけで、あまり重く受け止めないで割り切ったほうがいいです。

それがご本人とご家族のためです。今回の一泊もご本人は最後と思っていると思います。」

と言ってくれた。

救われた思いだった。母だけじゃないんだ。

 

他人のふり見て我がふりなおせ、じゃないけれど、私は家が一番という考えは無くそうと思う。

人間は身ひとつで生まれてきたんだもの。

どこで死んでも、今まで生きてきたことを思い出して、やり残したことはないかなと思い起こし、

すべてに感謝して死にたいと思う。それが理想だな、というか目標だな。

刺繍や編み物が得意な母はどこへ行ったのだろう。

一泊帰ってくるのを渋っている私を、弟のお嫁さんが

「腹をくくって連れて来よう。あとあと後悔しないように」と背中を押してくれた。

この数か月、お嫁さんとは同志のような関係になった。もともと同い年だけどね。

一人では決断できないことを、相談して決めた。愚痴をこぼしあった。

縁は不思議なものだね。

最後が近づいている母の気持ちに、寄り添えない自分にも驚きだけど、しょうがないと割り切ることにした。