猫の住む街

「猫の住む街駅前珈琲店」オープンしました。
家に帰る前にひと休みしていきませんか?

猫物語⑧…2004年12月21日のこと

2005年07月14日 19時46分20秒 | 猫物語
 風がつめたい日でした。
街はクリスマス気分で盛り上がっていました。
自転車で買い物から帰ってくると、駐車場にマロンがいました。
いつものように一緒に道路を渡り、門を開けて中に入れ、えさをあげました。
 
最近、西表山猫に似た猫が(イリ君と呼んでいました)時々マロンの食べ残しを食べていて、
きっとそこら中に匂いがついていたんだと思います。
えさを食べようとしたマロンは急に怯え、閉めた門の下をくぐって道路に飛び出しました。
そこに車がちょうど通りかかり、走っている車の前輪のホイールに顔からぶつかりました。
「危ない!」と私は叫び、マロンは変な叫び声をあげ、3回くるくる回ってどこかに行ってしまいました。
 
それから3ヶ月が過ぎますが、マロンを見かけることはありません。
道路を渡るときは必ず立ち止まり、車を確認して渡る子でした。
あと2秒飛び出すのが遅くても、早くても、マロンは車輪の下敷きで、目の前で即死だったでしょう。
運が良かったのかもしれません。
でも、どこかで死んでしまったのかもしれないし…。
近所の人には聞けないでいます。

4月に入り、地面がむきだしの駐車場には、つくしが生えてきました。
春になったらビニールシートを駐車場に敷いて、マロンとゴロゴロしながら休日を過ごそうと思っていたのに。
きっとお腹を上に向けて、喉を鳴らしたことでしょう。
そして、マロンと昼寝する最高の幸せができなくなってしまったと改めて気づき、
つくしを見て急に涙がこぼれました。
 
人間に比べて、本当に短い命の猫たち。
まして外猫はいろんな危険があって、こういうことが起こりえるとは思っていても、やはり別れは悲しいです。
この街のどこかで、また誰かにえさをもらって可愛がられていることを願っています。
トラウマが癒えた頃、またうちに戻っておいでね。
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猫物語⑦…猫の住む街

2005年07月14日 19時45分42秒 | 猫物語
 
猫を飼い始めて、街の猫が気になるようになりました。
路地などで猫の集まる所があります。そしてそこには、賛否両論あるでしょうが、猫に餌をあげる人がいます。
最近では、犬の野良はほとんどいません。
リードでつながれて優雅にお散歩です。
ちぃこのように家の中で飼われている猫も保護されて安心です。
 
でも、寒い冬は特に野良猫たちが心配になります。
以前テレビでロシアのストリートチルドレンを見たことがあります。
氷点下の冬、10歳にならない子たちが、マンホール下で身を寄せ合って暮らしていました。
空き瓶を拾って、わずかなお金で食べ物を買う。
ああ、そんな所にいないで、うちにおいで。
失礼かもしれませんが、冬の野良猫たちにかぶって見えました。
 
野良猫に優しい街が好きです。
おしっこが臭いことがあっても、発情期に鳴き声で夜中に目が覚めても、
猫たちが陽だまりで猫会議を開いているのを見ると、
優しい気持ちになるのです。
 
産めよ増やせよは困るけれど、今ある命を穏やかにまっとうさせてあげたいと思います。
猫は主従関係もなく、共に住む動物です。
一番身近な“共存”のような気がするのです。
これからどんな事が起こるのだろう。猫たちも私たち家族も年をとり、新しいハプニングが起こることを期待して。
やっぱり猫が好き!
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猫物語⑥…猫と老人

2005年07月14日 19時45分03秒 | 猫物語
 “マロンが死んじゃった事件”の翌日も、同じ場所で猫が轢かれました。
 
朝、子供たちが学校に出かけ、私が仕事に出かけるまでの15分くらいの間に轢かれたようでした。
門を出た所で気づいた私は、どうしようと思いました。
仕事に遅れるし、ダンボール箱もないし、死んだ動物を触ったこともないし(マロンのそっくりさんは夫が箱に入れたので)…。
すると、自転車に乗ったおじいさんがやって来て、足を持って道の隅に移してくれました。
私はそのまま仕事に行き、9時になるのを待って衛生局に電話しました。
「家の前で2日続けて猫が轢かれ、1匹は家に、もう1匹は道の隅にいます。」
こんな電話をしたのは初めてでした。
夕方、局の方が2匹とも連れて行ってくれました。
 
次の冬がやって来て、自転車での息子のサッカーの帰りに、またまた同じ場所で猫が轢かれました。
本当に車が増えているのです。
マロンのそっくりさんと同じように、道の隅に寄せてありました。
留守番の娘が窓越しに見ていたら、通りがかりのおばあさんが猫の足を持って、寄せてくれたそうです。
 
前回の自転車のおじいさんといい、今回のおばあさんといい、どうして死んだ者にやさしくなれるのでしょう。
ある年齢になるとそうなるのでしょうか。
彼らは私より確かに死期が早いと思われるからなのでしょうか。
猫が好きになり涙は流すけれど、私は偽善者なのでしょうか。
私は未熟者なのでしょうか。
 
そこはうちの駐車場の入り口で、今回もうちが面倒をみざるを得ないのですが、
なおのこと、このままほっては置けないと思いました。
息子にゴミの袋を持ってもらい、新聞紙とタオルで包み、なんとか袋に入れることが出来ました。
 
タオル越しに引きずった重みを忘れないようにしよう。
大切な生命の重みを。
 こうして私は偉大なる老人達の後を追い、修行を重ねて行くでしょう。
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猫物語⑤…マロンが死んじゃった事件

2005年07月14日 19時44分03秒 | 猫物語
忘れもしない2月1日(日)のことでした。

夫は昼間もホタル族で、必ずベランダでタバコを吸います。
その日の朝もそうでした。
私が遅れてベランダに洗濯物を干すために行くと、
「下の道路に猫が死んでる…」と言うではありませんか。
 
下を見ると、道路の向こう側に猫が横たわっているのが見えました。
夜中に轢かれ、ドライバーが道の隅に移したのでしょう、軍手も側に落ちていました。
 
 マロンでした。
私はその場から号泣しました。
家の前の道は交通量が増えていて、マロンはいつも歩道で一度立ち止まり、車を確認してから渡る子でした。
丸い体の下を4本の足が小走りで、私を目指して走ってくるのが、どれだけ可愛かったか。
 
夫と二人で外に飛び出しました。
タオルを引いたダンボール箱に入れてあげよう。夫が足を持つと、
もう硬直して少し縮んでいました。
色も少し薄くなり、外傷はないものの下側の眼は少し飛び出ていました。
即死だろうな。痛がらなかったことを祈りたい。
 
とりあえず門の中にいれ、子供たちにも、きちんと死を見せなければと、確認させました。
私は、親が死んでもこれだけ泣くか、というくらい泣き続けていました。
玄関に入りたがっていたから、今晩は箱ごと家に入れてあげよう。
せめて最後の夜は暖かいところで寝かせてあげよう。
 
昼になり、私たち家族は買い物に出かけました。
悲しくてもお腹は空くものです。
でも近所のイトーヨーカ堂でラーメンを食べても
「ああ、マロンはラーメンも食べずに逝ってしまった。(猫だから当たり前だけど)」と涙がでて、
「ママ、みんな我慢してるんだから、泣くのやめたら?」と娘に言われるしまつ。
 
家庭用品売り場では、フライパンフェアをやっていて、マネキン人形がコックの格好をして、
フライパンを持ち、その中にはゲゲゲの鬼太郎の目玉親父が乗っていました。
よく出来ていましたが、今朝マロンの目玉を見たばかり。
「ああ、マロン…」と涙です。
 
帰りに、箱に入れる花を買いました。
1人旅立つのに、白は寂しいから赤いチュ-リップをお供に選びました。
 家に着き、駐車場に車を入れ、マロンが轢かれた道を渡って門を開けたら、
……なんとマロンがいたのです!
 
朝ご飯を食べに来ていなかったので、まだその日は会っていなくて、
てっきりマロンと思っていたのですが、そっくりさんだったのでした。
よかった!また私は号泣でした。
 
そういえば、少し小さいような気がしたし、色も薄い気がしたのです。
赤いチューリップはそっくりさんのお供に捧げられました。
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猫物語④…白猫

2005年07月14日 19時43分10秒 | 猫物語
あれは夏前だったでしょうか。
ちぃこと同じくらいの大きさの片目の白猫が、裏口で鳴いていました。

風邪をひいているらしく、せきと鼻水も出ていました。
マロン用に置いてあるダンボール箱に入ってしまい、
おまけにオス猫がちょっかいを出している様子です。

そのころ、ちぃこは人間でいうと中学生くらいで、
夫は、同じくらいの白猫がオスに狙われているのは、モラル的にとんでもなく思えたのでしょう。
まして、うちには中学生の娘もいるし。
2時間おき位に外へ行き、オスを追い払い、柵までして白猫を守っていました。
う~ん、こうなると、病院へ行って風邪をなおしてやらなくちゃ。
外にはマロン、中にはちぃこ、また手術か…。ちょっと覚悟がいるな。
 
翌日仕事から帰って、まだ白猫がいたら病院に連れて行こうと思っていました。
でもダンボール箱にいません。
うちの裏を覗くとオスといっしょにいるではありませんか!
オスは私を見て逃げましたが、白猫は私の所に逃げてきました。
よしよし、いい子だ、病院に行こうね。
 
風邪の注射をしてもらい、目は小さい時の結膜炎でつぶれたらしく、もう処置しなくてもよいとのこと。
「オス猫に追いかけられていたみたいなんですよね。さっきも一緒にいて…」
「もう発情してますよ。」
「えっ?…」
 
なんだ。私たちは恋路をじゃましていたのか。
純情そうに見えて、ヤンキー娘でした。
風邪がなおったら手術もできると、先生に言われ、
夫にも、猫おばさんになりつつあると冷やかされ、
白猫はその晩も外のダンボール箱ですごしました。
 
翌朝、私と子供2人が見ている前で、道の向こうからオス猫が呼びに来て、
「来いよ。」と言い(そう聞こえた)
2匹そろって来た道を引き返して行ってしまいました。
その後二度と2匹を見ることはありませんでした。
たった二晩だけうちに泊まりに来て、
うちには一度も飲ませなかった風邪薬だけが残ったのでした。
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猫物語③…ちぃこ

2005年07月14日 19時42分15秒 | 猫物語
 
次はちぃこの事を書きましょう。
 
ちぃこは三毛と茶トラのミックスで、顔の右は黒、左は茶、鼻すじは、お祭で子供がおしろいを塗るように白です。
かしこまって座っていると、胸元が白くて前足は七分袖の黒いカーデガンを着ているように見え、
鼻はピンク、肉球もピンクです。横顔がきれいな猫だと思います。
 
私も夫も、もちろん子供たちも、うちの中に動物がいるのは初めての事です。
人にはそれぞれ、ここまではOKというラインがあるもので、
うちではちぃこにキャットフード以外はあげずに、テーブルの上とこたつの上は乗らないように叱りました。
他の猫は知りませんが、ちぃこはピアノの上やカウンターに乗っても、物を落とすこともなく、隙間を選んで歩いています。
皆が食事をしている時、いすに座って仲間に加わっていますが、自分の食べるのもではないと解っているようです。
私が食事の支度をしている時は、シンク横のカウンターの上でじっと見ていて、
猫の手も借りたい時はきっと助けてくれるつもりなのでしょう。
共同生活を1年半して、ちぃこは本当に空気のように当たり前になりました。
 
一番ちぃこに躊躇していた夫でさえ、ファミレスで足に誰かの荷物が触って、
「ああ、ちぃこがここまで追いかけて来たかと思った。」と言っていました。
人は変わるものです。というより慣れるものです。
 
半年程前に、メスのちぃこも不妊手術をしました。
かわいそうと思う人がいるかもしれませんが、私はこれがちぃこのためと思ったのです。
息子が言いました。「あ~あ、後2・3匹子猫がいてもよかったな。」
生き物を飼うと、確実に心のひだが一本増えるんだなと思いました。
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猫物語②…マロン

2005年07月14日 19時41分19秒 | 猫物語
 
うちに先住のマロンのことを書きましょう。
 
うちの近所に猫おばさんがいます。
餌をやっていて、野良猫7匹位がいつも玄関の前にいるのです。
そこにマロンとそっくりな猫がいました。
猫おばさんとは、よく立ち止まって話すようになっていたので
「うちにね、この子とそっくりな子が餌食べに来るよ。」と言うと
「ああ、それはマロンちゃんだ。この子はマロンの子だよ。もう1匹いるマロンにそっくりなオスは、他人なんだけどマロン兄ちゃんと呼んでるんだよ。」
 
私は実はマロンを“サビ”と名づけていたのでした。
でも言われてみればマロンは栗色でした。ケーキのモンブランの色です。
薄く黒っぽい縞が入り、しっぽは長く、鼻は薄いピンク、肉球は黒です。
確かに“マロン”でなくては話がつながらないのです。
ときどき会う猫おばさんは「マロンちゃん元気?」と言うんだもの。
マロン兄ちゃんの由来も意味なくなるし。
いつのまにか私は答えていました。
「マロンは元気だよ。」
 
マロンはどこで寝てるか解りません。
数日来ない日もあるし。
映画耳をすませばのムーンのように、違う名前で呼ばれてるかもしれません。
マロンは本当に懐っこい猫なのです。
 
餌をあげるようになって太ってきたような気がしてきたので、これはまずい、子猫でも生まれたらどうしたらいいんだろうと、
いずれにしろ不妊手術をするつもりだったので、病院に連れて行くことにしました。 
病院に電話で問い合わせると、洗濯ネットに入れるのが一番いいとのこと。
100円ショップで買ってきましたが、そんなのに入りきれる訳はありません。
なにしろマロンは野良で、抱っこしたことがないのです。
というより、赤ちゃんのちぃこ以外に私は猫を抱っこしたことがなかったのです。
 
朝シャッターを開けると外にマロンが待っていて、家の中に飛び上がってくるようになっていました。
ダンボール箱を横にして置き、マロンが入ったら箱を起こして、ふたをしガムテープで止めることにしました。
よし!ここまでは作戦成功!…でもまだ朝7時でした。
病院に行くまで2時間もあり、作戦は早すぎました。
マロンは逃げようと必死で箱が動く。
息子が「箱が動くの、初めて見た。」それは怖い。
まるでポルターガイストです。
ガムテープの間から前足が出る。
とうとう顔が覗く。
ニョ-と家の中に出てしまいました。
ガムテープには毛がごっそり。
ああどうしよう!パニックは私たちだけで、マロンはニャ-と鳴いただけで、サッと開けた窓から逃げて行きました。
病院には「捕獲失敗しました。」とキャンセルの電話をし、1週間は考えるのもいやでした。
 
次の週、玄関前に車を出し、すぐ連れて行けるようにして準備しました。
座布団の収納袋を地面に広げ、その上にマロンが乗ったところでファスナーを閉め、
すぐ車に乗せて、ほんの300メートル程しか離れていない病院までの間、
運転しながら「大丈夫だよ。怖くないからね。」と話し掛け続け、
ようやく作戦は終了しました。
 
翌日迎えに行くと、看護婦さんから「本当にいい子ですね」のお墨付きをもらい、
おまけに妊娠もしていなくて太ってただけだったのでした。
人から誉められると嬉しいものです。
これで一生マロンの面倒をみることができる。
でも飼ってる気はありません。
うちを好んで来てくれる間は餌をあげるよ。
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猫物語①…猫との出会い

2005年07月14日 19時38分22秒 | 猫物語
 
先日「猫と作家」という本を買いました。
飼っている猫を書いているのを読んで、
「うちにもエピソードたくさんあるよ。」と書いてみたくなりました。
 
うちの猫、「ちぃこ」を見つけたのは、自販機の後ろ。
片手に乗る位の大きさで、必死に鳴いていました。
今考えればそれは偶然というより、必然としかいいようがありませんでした。

その数ヶ月前から猫が気になってしょうがなかったのです。
うちの周りにいる猫を餌付けしようと餌を置いて、
「マロン」がよく来るようになっていたし、
猫の里親募集のHPを毎日見て、「へ~そんな所に捨てられてたのか…。」とかわいい写真をながめていました。
そんなこと生まれてこの方一度もした事がなかったのに。
 
でもそのHPに“猫が捨てられていたら、先ずは保護しましょう、飼い主を探すのはその後”とあったのを覚えていた私は、
「これからどうなるんだろう」と不安に思いながらも連れてきてしまいました。
流れに身を任せてみたくなったのです。
 
1週間の飼い主募集の張り紙もむなしく、以前から外にいるメスのマロンが可愛がってくれると思ったら「シュウー」と敵意むきだしなので、
なるがままに、ちぃこは家の中で飼う事になりました。
夫や子供たち以上に私が一番「うそ!マジかよ!」でありました。
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猫物語:猫の住む街

2005年07月14日 19時35分00秒 | 猫物語
いままで作っていた文をここに引っ越してきました。2002年からのお話です。

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