レトロでハードな物語

レトロなゲーム機・マイコン・中古デバイスなどをArduinoやAVRで再活用する方法を模索しています。

カプセルトイのゲーム機をマイコンのコントローラーにする

2023年02月02日 | 電子工作

300円のカプセルトイで入手した液晶ミニゲーム機FIT。

ゲームがいろいろ入っていますが、どれもあまり面白くありません。でもこれを購入したのはゲームがしたかったからではなく、マイコンのコントローラーに使えそうだと思ったからです。
ちょっと小さすぎるのでゲームコントローラーとしては使いにくいですが、開発用の入力デバイスとしてマイコンボードの近くに転がしておいても邪魔にならなそうです。入手したのは去年ですっかり忘れていたのですが、先日ふと思い出したので改造してみることにしました。

本体ケースはネジ止めになっているので簡単に分解できます。取り出した基板がこれです。

この基板に液晶画面とゴムのボタンがのっているだけの簡単な構造でした。圧電ブザーがついており、Arduinoなどから音階を鳴らすことが出来るのでこれも利用できます。
基板を見てみるとボタンの配線はマトリックス回路になっているようでした。テスターを使いながら調べてみるとマトリックスを利用するには7本の線を引き出す必要がありました。そのためにはまず、マトリックスの配線をベアチップ実装のチップから切り離す必要があります。カッターで削って切り離してもいいのですが、ダイソーのミニルーターを使うと簡単です。


(6Vタイプ。乾電池は使わずにACアダプターをつなげて使っています。)

削ったのは基板表のここのパターンと、

ウラ面のここの導体部分です。

基板のパターンが細いのでエナメル線を使って線を引き出します。そのためにエナメル線をはんだ付けする箇所の緑色のコーティングをカッターで慎重に削って、下の金属部分をむき出しにしてから少量のハンダを盛っていきます。

基板の左右はボタンのゴムで覆われてしまうので、線は中央のチップのあたりから引き出す必要があります。残念ながら基板左側のUPとRIGHTのボタンの配線パターンが表側に引かれてなかったので、近くの穴の縁にエナメル線をはんだ付けして裏側からミニルーターで開けた穴を通して表面に引き出しました。エナメル線を表から通すとボタンのゴムと基板の間にはさまって、ボタンと基板の接触を邪魔するかもしれないと思ったからです。

はんだが盛れたら、そこにエナメル線を配線します。

テスターの通電テストできちんと配線されているのを確認したら、すぐにダイソーのグルーガンで固定してしまいます。

最後にエナメル線を前方から引き出せるようにケースを加工し、圧電ブザーの線をミニルーターで開けた穴から引き出してからピンソケットをはんだ付けして、基板やボタンなどを元通りにケースに収めます。

左側2本が圧電ブザーで残り7本がマトリックス回路を引き出したものになります。配線のむき出した部分はグルーガンで絶縁しておきます。

これで完了です。

続いてコントローラーをマイコンにつないで動作テストを行いたいと思いますが、細かい作業で疲れたのでまた後ほど。


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