クロアチア・クヴァルネル地方南部。
アドリア海から内陸部に深く入り組むラグーンを旅してくると、ニンという小さな町に辿り着いた。クロアチアの町には必ずある鐘楼が見えてくる。

ニンはラグーンに浮かぶ小さな町で、周囲2kmにも満たない小さな島にある。砂洲を抜け、背後に塩田の広がる水路を漕いで行くと、島と陸とを結ぶ堤防のような石橋が架かっている。
水面と道路の差があまり無いのは、干満の差がほとんど無い地中海の特長であろう。

数百年前は経っているであろう石橋のアーチを潜り抜け、近くの岸辺にカヤックを係留した。人影は少なく、のどかな町であるが、クロアチア王国発祥の地とあって観光客の姿も見掛ける。

ニンの町へと渡る石橋の入口には、9世紀以前のこの辺りがまだビザンチン帝国領内だった時代に、独立国家建設を目指そうとしたブラニミル公の銅像が建っていた。彼の後、ここからクロアチア王国が出来上がっていく。

陸地と島を結ぶ橋は50m程の距離。市門の上には、クロアチアの国旗がはためいている。
つづく。
アドリア海から内陸部に深く入り組むラグーンを旅してくると、ニンという小さな町に辿り着いた。クロアチアの町には必ずある鐘楼が見えてくる。

ニンはラグーンに浮かぶ小さな町で、周囲2kmにも満たない小さな島にある。砂洲を抜け、背後に塩田の広がる水路を漕いで行くと、島と陸とを結ぶ堤防のような石橋が架かっている。
水面と道路の差があまり無いのは、干満の差がほとんど無い地中海の特長であろう。

数百年前は経っているであろう石橋のアーチを潜り抜け、近くの岸辺にカヤックを係留した。人影は少なく、のどかな町であるが、クロアチア王国発祥の地とあって観光客の姿も見掛ける。

ニンの町へと渡る石橋の入口には、9世紀以前のこの辺りがまだビザンチン帝国領内だった時代に、独立国家建設を目指そうとしたブラニミル公の銅像が建っていた。彼の後、ここからクロアチア王国が出来上がっていく。

陸地と島を結ぶ橋は50m程の距離。市門の上には、クロアチアの国旗がはためいている。
つづく。
名称が全く分からないが、誰もが知っている『ライオンの口から水(お湯)が出るやつ』

これは、ローマ帝国時代からあるクロアチア・ザダールの街で見掛けたものである。
何年前に作られたとかは分からないが、ライオンの顔は削れているので結構昔からあるものかもしれない。傍には昔の井戸も残されていた。
この井戸は、5つの井戸の広場というオスマントルコの襲撃を受けていた時代に作られたもので、16世紀だというからこの『ライオンの口から水が出るやつ』も、もしかしたらそれくらい古いものかもしれない。多分。
みんな水汲みをしていたので、僕もペットボトルと6Lのウォーターボトルに汲んで旅の補給した。
6月でも結構暑いので、ひんやりとした水は気持ちが良かった。

こちらはクロアチアの首都ザグレブの噴水バージョン。射水口が見えてない方が良いと思うのだが。

森の精霊(?)バージョン。夜見るとちょっと怖そうな。
やっぱりこういうのはライオンの口が一番良いのかも

これは、ローマ帝国時代からあるクロアチア・ザダールの街で見掛けたものである。
何年前に作られたとかは分からないが、ライオンの顔は削れているので結構昔からあるものかもしれない。傍には昔の井戸も残されていた。
この井戸は、5つの井戸の広場というオスマントルコの襲撃を受けていた時代に作られたもので、16世紀だというからこの『ライオンの口から水が出るやつ』も、もしかしたらそれくらい古いものかもしれない。多分。
みんな水汲みをしていたので、僕もペットボトルと6Lのウォーターボトルに汲んで旅の補給した。
6月でも結構暑いので、ひんやりとした水は気持ちが良かった。

こちらはクロアチアの首都ザグレブの噴水バージョン。射水口が見えてない方が良いと思うのだが。

森の精霊(?)バージョン。夜見るとちょっと怖そうな。
やっぱりこういうのはライオンの口が一番良いのかも

テレビ番組表を見ていたら、明日の金曜ロードショーで「紅の豚」を放送するという。

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舞台は、第一次大戦後、世界恐慌による不況にあえぐイタリア・アドリア海。
ファシズムに国が傾倒していく中、アドリア海では世界情勢なんてお構いなしに、
金を求めて遊覧船などを襲う「空賊」が暴れまわっていた。
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とかなんとか言われると、行きたくなるのが旅人の性

映画の最初で主人公が襲われている遊覧船(?)を助けに行くシーンで、地図を見ながら無数の島のある海域を飛んでいるのですが、そこは実はイタリアではなく、現クロアチア領ダルマチア地方(※1)。
主人公の持っている地図を見ると、「la Dalmazia」と書いてあるので、よーく見て探してみてください。1秒くらいのシーンですが(笑)
実際の地図と違いますが、とにかくダルマチア地方(※2)が最初の舞台となっています。

こんな所や、

こんな所で、

(偶然ダルマチア地方のコルナティ諸島を飛んでいた本物の飛行艇です)
こんな飛行艇に乗った空賊が観光船を襲っていたと想像するのも、なかなか面白いのかもしれない


(残念ながら赤ではなく、機関銃も付いておりません)
↓も映画と合わせてご覧頂けたら幸いかと。
クロアチア・アドリア海の旅 part.1
クロアチア・アドリア海の旅 part.2
クロアチア・アドリア海の旅 part.3
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※1:当時は、第一次大戦後にオーストリア・ハンガリー帝国から独立したユーゴスラビア王国に当たる。
※2:主人公の地図表記は「la Dalmazia(ダルマチア)」や「Kornat(コルナティ)」「~ski KANAL(運河、水道の意)」「tijesno,sali,biograd(島や町の名称)」などクロアチアに関した表記がされています(イタリア語ではない模様)
ちなみにダルマチアは、101匹ワンちゃんのダルメシアンの原産地で語源です。
前回より。
彼らと酒を酌み交わしていると、当然異文化を感じることがある。
そのいくつかをご紹介。
☆ワインの水割り
日本人はワインを割ったりして飲む人はあまりいないだろうが、ここクロアチアではワインは水や炭酸で割って飲むのが常識である。
最初はみんなカールスバーグだったので分からなかったのだが、そのうちワインを飲み出す時に、ワインを入れたグラスにドボドボと水や炭酸を無造作に入れるので、『ワイン+水(炭酸)=ぶどうジュース(シャンパン)?
』と思った。
ワイン:水=1:1の割合なので(※1)、結構薄まったワインになっていた。日本人にとっての焼酎の水割りみたいなものだろうか?
日本に戻って友人達と飲んでいる時にやってみたが、周りには不評だった・・・。
☆酒とパン
日本人は酒のつまみにパンなんか食べないだろうが、クロアチアでは酒と一緒にパンを食べる。パンと言っても、オシャレなバーで出てくるような一口サイズのものではなく、馬鹿でかいフランスパンをナイフで削ぎ落とし、バターなどを塗ってソーセージなどを挟んで食べる。
まあカトリックのお国柄、ぶどう酒とパンを一緒に食べることは普通のことなんだろうけれど。
☆男は全員格闘家
クロアチア人は相対的に日本人よりも体格が良いということもあるだろうが、ここで会った青年達はみんながっしりとした身体で、格闘家のような身体をしていた。
おまけにポパイみたいな刺青を剥き出しにしているので(※2)、絶対にケンカしたくない相手である
こういう出会いでなければ、お友達にはなれなかっただろう・・・
☆恋人達のキスがまるで映画のワンシーン
グループの中は何組かのカップルがいて、会話の中に参加している時は普通だったのだが、話題が変わったとか(※3)、ちょっとした行動で会話を中断した時に、突然カップルはカップルだけの世界に入ってしまう。
一例を挙げると(※4)、
『仲間の話が恋愛から仕事の話に変わると、男はふと会話の和から外れ、隣にいる彼女の目を見つめた。一緒に仲間の話を聞いていた彼女が男の視線に気付くと、一瞬で世界は二人だけのものになり、二人の唇は磁石の様に吸い寄せられた。軽いキスを数回の後、無言で見つめ合う二人。そして二人は再び、仲間の話に耳を傾け始めたのであった』
ということを目の前で何気無くやるので、これは日本の男には真似出来ないだろ・・・
と。
しかも、男は格闘家のような身体にタトゥーを入れ、彼女はグラマラスなブルネットの美女である。
知り合ったばかりの日本人が隣にいても、二人だけの世界が突然やってくるので、こちらは目のやり場に困ってしまう
周りがどういう状況だろうが、そこだけ映画のワンシーンに見えてしまう。
夜も更けて大分酔いも回った頃、彼らが食事に誘ってくれたことに感謝をして、僕は千鳥足になりながらテントに戻った
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※1:彼らは適当にドバドバとやっていたので、正しい割り比は不明。
※2:彼らのうちの数人は本物の船員だった。
※3:会話は僕が入っていると英語、他はクロアチア語という感じでした。
※4:あくまで「こんな感じ」という例です。僕の文才の無さは関係有りません
彼らと酒を酌み交わしていると、当然異文化を感じることがある。
そのいくつかをご紹介。
☆ワインの水割り
日本人はワインを割ったりして飲む人はあまりいないだろうが、ここクロアチアではワインは水や炭酸で割って飲むのが常識である。
最初はみんなカールスバーグだったので分からなかったのだが、そのうちワインを飲み出す時に、ワインを入れたグラスにドボドボと水や炭酸を無造作に入れるので、『ワイン+水(炭酸)=ぶどうジュース(シャンパン)?

ワイン:水=1:1の割合なので(※1)、結構薄まったワインになっていた。日本人にとっての焼酎の水割りみたいなものだろうか?
日本に戻って友人達と飲んでいる時にやってみたが、周りには不評だった・・・。
☆酒とパン
日本人は酒のつまみにパンなんか食べないだろうが、クロアチアでは酒と一緒にパンを食べる。パンと言っても、オシャレなバーで出てくるような一口サイズのものではなく、馬鹿でかいフランスパンをナイフで削ぎ落とし、バターなどを塗ってソーセージなどを挟んで食べる。
まあカトリックのお国柄、ぶどう酒とパンを一緒に食べることは普通のことなんだろうけれど。
☆男は全員格闘家
クロアチア人は相対的に日本人よりも体格が良いということもあるだろうが、ここで会った青年達はみんながっしりとした身体で、格闘家のような身体をしていた。
おまけにポパイみたいな刺青を剥き出しにしているので(※2)、絶対にケンカしたくない相手である

こういう出会いでなければ、お友達にはなれなかっただろう・・・

☆恋人達のキスがまるで映画のワンシーン
グループの中は何組かのカップルがいて、会話の中に参加している時は普通だったのだが、話題が変わったとか(※3)、ちょっとした行動で会話を中断した時に、突然カップルはカップルだけの世界に入ってしまう。
一例を挙げると(※4)、
『仲間の話が恋愛から仕事の話に変わると、男はふと会話の和から外れ、隣にいる彼女の目を見つめた。一緒に仲間の話を聞いていた彼女が男の視線に気付くと、一瞬で世界は二人だけのものになり、二人の唇は磁石の様に吸い寄せられた。軽いキスを数回の後、無言で見つめ合う二人。そして二人は再び、仲間の話に耳を傾け始めたのであった』
ということを目の前で何気無くやるので、これは日本の男には真似出来ないだろ・・・

しかも、男は格闘家のような身体にタトゥーを入れ、彼女はグラマラスなブルネットの美女である。
知り合ったばかりの日本人が隣にいても、二人だけの世界が突然やってくるので、こちらは目のやり場に困ってしまう

周りがどういう状況だろうが、そこだけ映画のワンシーンに見えてしまう。
夜も更けて大分酔いも回った頃、彼らが食事に誘ってくれたことに感謝をして、僕は千鳥足になりながらテントに戻った

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※1:彼らは適当にドバドバとやっていたので、正しい割り比は不明。
※2:彼らのうちの数人は本物の船員だった。
※3:会話は僕が入っていると英語、他はクロアチア語という感じでした。
※4:あくまで「こんな感じ」という例です。僕の文才の無さは関係有りません
